ファイトケミカルは、植物に含まれる化学物質の一種。抗酸化作用や、免疫力アップにつながると、いま注目を集めている成分です。でも、ファイトケミカルなんて聞いたことないし……特別な植物にだけ含まれてるんじゃないの? と思ってしまうかもしれません。
実はみなさんがよくご存知の、ブロッコリー、小松菜、モロヘイヤ、水菜などにも、含まれています。ファイトケミカルの代表は、ポリフェノール、カロテノイド、イソチオシアネートなど。ポリフェノールなら、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
このポリフェノールは、ブルーベリーや大豆、ブロッコリーやピーマンなどに含まれ、カロテノイドは、ニンジンやカボチャ、トマト、ホウレンソウなどに含まれています。どれも、日常よく食べている野菜や果物ですよね。
ちなみに、ファイトケミカルというのは「phyto(植物)」+「Chemical(化学)」という意味。野菜や果物には、ビタミンや食物繊維などの栄養素が含まれていますが、最近では、ポリフェノールなどの「非栄養素」も、健康維持や老化防止に役立つと注目されているのです。
そもそも抗酸化作用や解毒作用とは、どういう働きのことをいうのでしょう? 私たちの身体は、酸素を取り入れて、エネルギーに変えていますが、そのエネルギーを作る過程で、「活性酸素」という物質に変化します。そしてこの活性酸素が、血管や細胞を傷つけ、結果、老化につながってしまうのです。
一方で、抗酸化作用とは、この活性酸素が作り出されるのを防止する働きのこと。老化防止にもつながります。そして解毒作用は、普段の生活のなかで、しらずしらずのうちに身体に取り込んでいる有害物質を排泄する作用のこと。デトックスともいわれています。
ファイトケミカルにどのくらい、抗酸化作用と解毒作用があるのか、たしかな数字で表されるようになるには、まだまだ、研究が必要なようですが、アメリカでは「ORAC=活性酸素吸収能力」という指標が、サプリや飲料に表記されてきています。これは、体内にある活性酸素の消去作用が、どのくらいあるのかを数値化するもの。抗酸化作用を測定していく方法のひとつです。
こうした研究が進めば今後は、ファイトケミカルが、どのくらいの抗酸化作用を持っているのかも、はっきりとわかるようになるかもしれません。ファイトケミカルが血管や細胞の老化を防いでくれるなら、ぜひ積極的に摂取していきたいですよね。ポリフェノールやカロテノイドを含む野菜や果物を意識して食べておけば、10年先、20年先の健康を手に入れるきっかけにできるかもしれません。
「ファイトケミカル」。聞きなれない単語でしたが、この先研究が進めば、よく聞くことになるかもしれません。少子高齢化社会といわれている世の中ですが、「加齢=衰え」と決めつけるにはまだ早いかも!? ファイトケミカルの力を借りれば、衰え知らずの中高年が増えていくかもしれませんね!
【美容ライター】 富永ゆう
キレイになれる情報を求めて日々情報収集を行い、そのネタを美容コラムとして発信中。併せて、30代になってから結婚した経験をもとに、恋愛に関する体験談も執筆している。
コメント
全て既読にする
コメントがあるとここに表示されます