ここからは、実際にテーブルコーディネートを体験! 今回は「ガーデンパーティ」というタイトルでレッスンをしていただきました。バランス良く見えるディスプレイの基本「三角構成」を勉強します。ヘデラやアジアンタム、ペペロミアを、三角をイメージしながらカゴにバランスよく配置します。カゴには英字新聞とビニールシートを敷いていますが、観葉植物はポットごと並べただけ。あっという間に寄せ植えが出来上がりました。
3種類の観葉植物をカゴに入れるだけで、センスの良い寄せ植えの出来上がり。ポットごと配置しているので、気軽に入れ替えできそうです。
続いて、ナプキンの折り方を学びます。今回教えていただいたのは「クロワッサン」。その名の通り、4回折って丸めるだけで、あっという間にクロワッサンのような形ができました。撮影のために何度か作り直しているうちに、作り方を見なくても実践できるようになりました!
【写真】はじめは先生に手伝ってもらいながら折っていたが、ふと気づくと作り方を見なくても完成できるようになっていた。手を動かすことが大切だと実感。
まずは、テーブルフラワー(今回は観葉植物)のバランスです。テーブルの大きさに対し、9分の1以内の面積におさめるとバランスが良いそうです。ボリュームがあり過ぎると向かいの人と会話をする邪魔になるため、25~35cmでまとめることが大切とのこと。肘の高さが目安になると聞き、筆者が帰宅後に計測してみたところ、肘から手首までが25cm、肘から小指までで35cmでした。自分をものさしにできれば、短時間でバランスよくディスプレイできそうですね。
今回は観葉植物を使いましたが、花を飾る際はその種類にも気を配る必要があります。ユリのように香りの強い花や香りの系統が違う花を合わせるとニオイがケンカしてしまいます。自宅菜園で育てたものは特に香りが強いので、注意が必要とのこと。ユリ科のアスパラ、ツツジ科のエリカなど、花粉や花びらが落ちやすい花も避けたほうが良いでしょう。汚れや虫が付いていないかも注意します。
食卓に向いているのはカーネーションやあじさい、ひまわり、アンスリウム、トルコキキョウ、ポインセチアといった季節の花々。バラもお薦めだそうです。夏なら、透明の花器に水を入れて花を浮かべるのが簡単できれいですし、秋なら落ち葉を置いたり、ススキを飾ったりしても良さそうです。花が空間に活気を与えますし、テーブルコーディネートの趣旨をひと目で伝える役割も果たします。
最後に、花とカラーイメージも学びました。春は桜や水仙、スイートピーなどを思わせるパステル色、夏はつゆ草やひまわりをイメージしたビビットな色、秋は枯れ葉や紅葉をイメージさせる深みのある色、冬はポインセチアやモミの木、雪などクリスマスカラーをはじめとしたあたたかみのある色を選びます。
朝・昼・夜でもイメージを変えて、朝は目覚めを意識した白やグリーンで爽やかに、昼は活気を感じさせるイエローやピンク、夜はオレンジ、赤、紫といった食欲をそそる色がお薦めだそうです。
【写真】春、夏、秋、冬のそれぞれをイメージして、谷崎先生にナプキンを選んでもらった。同じ食器とクロスでも、花やナプキンを変えるだけでイメージががらりと変わる。
最後は、習った内容を念頭に置きながら、実際にテーブルコーディネートをしてみます。筆者は個人的に、テーブルコーディネートと言えば、高級な食器やカトラリーを並べて、結婚披露宴などのフォーマルなテーブルをセッティングするイメージがありました。今回はそんなイメージを払拭すべく、できるだけ日常的に使いそうな食器をチョイスしました。
筆者は普段の食事でも、ランチョンマットや箸置きなどを使っています。そのため、完成したコーディネートが、日常と極端に異なる訳ではありません。それでも、基本に沿ってセッティングをするだけできれいにまとまりますし、テーブル上に観葉植物やナプキンが加わるだけで一気に空間が華やぎ、これから「ガーデンパーティ」が始まるような気分になることができました。そして、「近々家でも再現してみよう」と、家族の驚く顔、喜ぶ顔を想像しながら心に誓ったのでした。
皆さんも、思い立ったその日に実践できる簡単なテーブルコーディネートから、始めてみてはいかがでしょうか?
【写真】今回は北欧風の食器をチョイス。合わせてテーブルクロスやナプキンの色やランチョンマット、カトラリー、グラスなどを選んでいる。
<取材協力>アトリエRecoco
斎藤若菜 住宅ライター
ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。
参照記事:https://magazine.aruhi-corp.co.jp/0000-1232/
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