――まずは、カーリース(オートリース)の仕組みを教えてください。
田村さん:一言で言えば、自動車を一定期間、カーリース会社から借りて乗車いただく仕組みです。お客様は、月々のリース料を払えば、マイカーを所有しているのと同等の生活を送ることができます。
――マイカーを購入する場合と比べて、どのようなメリットがありますか?
<まとまったお金がなくてもカーライフを送れる>
田村さん:1つ目のメリットとして、カーライフに必要な費用を平準化できることが挙げられます。自動車を購入すると、車両代金に加えて購入時の取得税、毎年の自動車税、自賠責保険料と、メンテナンス費用も掛かります。例えば、総排気量1,000~1,500cc以下の場合、自動車税だけで毎年34,500円の出費です。4年目には車検費用も掛かりますが、カーリースならこれらをパッケージにしているので、毎月決まった額を支払うだけ。まとまった資金を調達する必要がありません。定額なので、家計の管理もラクだと思います。
<買い取りを前提として利用しやすい>
田村さん:2つ目のメリットとしては、リース満了時に新しい自動車に乗り換えるか、返却するか、買い取りをするか、再リース契約を締結するかの4つの選択肢より選べることが挙げられます。マイホームを購入する場合と、賃貸住宅を借りる場合の比較と似ていますが、家賃を何年間払い続けても、借りている家が自分のものになることはありません。カーリースの場合は、残価(残存価格)相当分を払えば、後々買い取ることができます。好きな色、好きな車種の車に何年間も乗り続けることで愛着が生まれることもあり、カーリースを利用された3~4割の方が買い取りを選びますね。
<一定額でメンテナンスが受けられる>
田村さん:3つ目のメリットは、メンテナンス費用を月々のお支払いに含めることができることです。カーリース一番のメリットはメンテナンスのパッケージをつけることで、メンテナンスが行き届いた安全・安心な車に乗れます。フルメンテナンスをすることもできますが、法定点検とエンジンオイルやエンジンオイルエレメント、ワイパーゴムの交換といったベーシックなサービス内容に特化したメンテナンスサービスもあり、月に500km程度の走行距離なら後者で十分でしょう。抑えた月額料金で、安心を得ることができます。
――いいことだらけに感じますが、カーリースのデメリットはあるのでしょうか?
田村さん:カーリース契約時には審査があり、カーローンと同水準の審査の承認を得る必要があることでしょうか。また、リース期間(5年が一般的)を終了したら、新しい自動車に乗り換えるか、返却するか、買い取りをするか再リース契約を締結するか選ぶことになります。もし返却か乗り換えをご希望の場合、車内で喫煙をしていた、ペットをよく乗せていた、走行中に傷や凹みがついたといった理由で残価の査定が下がってしまうと、自己負担額が増えるリスクがあります。ごくまれに、リース期間中に自動車の市場価値が大きく変わってしまい、査定に影響するケースもあります。最近ですと、ハイブリットカーの流通量が急激に増えたため、価値が下がってしまったことがありました。
そして、万が一事故で廃車になってしまったら、その時点でリース契約が終了となり、残価をお支払いいただくことになります。ただし、このリスクは現金で自動車を購入した場合と同じですから、カーライフを送る以上、避けて通れないでしょう。
――カーリースを利用されるのはどんなお客様が多いですか?
田村さん:ほぼ全都道府県のお客様とご契約しており、年齢層も幅広いです。通勤の足として利用される方もいらっしゃいますし、メンテナンスを自分でしなくても良い安心感から女性のお客様も多数いらっしゃいます。ご年配の方で「安心・安全な状態で長く利用する」との観点から7年リースを利用されるケースも多いですね。また、1人1台の自動車が必須の郊外にお住まいのご家庭で、1台は資産として購入し、2台目や3台目はリースで借りるという選択をする方も多いです。
お客様とのやりとりは電話で行うため、私たちが直接お客様とお会いする機会は少ないのですが、1度利用したお客様は使い続けていただけることが多く、満足度が高いのではないかと自負しております。
――株式会社エヴリスのカーリースにはどんな特徴がありますか?
田村さん:会社ごとに残価率の設定が異なるため、自動車の利用期間や月間利用距離に応じて、どの会社とカーリース契約を結ぶとお得なのかが変わってきます。当社は大手カーリース会社4社と契約をする代理店のため、様々な会社・プランを試算した上で、よりお得な商品をお薦めすることができます。
自動車を購入する際、手元にまとまった現金があれば良いのですが、工面が難しい方、教育資金など他の用途に使いたい方も多いでしょう。カーローンを利用して分割払いで購入する方法が一般的ですが、カーリースを利用すれば、メンテナンスはプロにお任せしながら、毎月定額でカーライフを送れます。手が出ないと思っていた自動車も、残価が設定されたカーリースなら支払いやすいですし、リース期間中に少しずつ現金を貯める猶予もできるでしょう。もちろん、リース期間が満了し、別の車種に乗り換える選択もアリです。
自動車とフレキシブルに付き合える選択として、「カーリース」を検討してみてはいかがでしょうか?
斎藤若菜 住宅ライター
ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。ARUHIマガジンでは、「住宅購入者ストーリー」などを担当中。
参照記事:https://magazine.aruhi-corp.co.jp/0000-1152/
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