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世帯年収500万円の家庭(夫婦+子ども1人)の“理想の貯蓄額”っていくら?

世帯年収500万円の家庭(夫婦+子ども1人)の“理想の貯蓄額”っていくら?
投稿日: 2017年8月18日 更新日: 2017年8月18日
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ARUHIマガジンは“あなたの「住生活」を応援する”をコンセプトに、家探し...
Q.現在の世帯年収が約500万円で、家族構成は夫婦+小学生の子どもが1人います。今後の教育費なども考えると、毎月の貯蓄額はどれくらいが理想的でしょうか? また貯蓄をするための節約術も教えてください。(30代夫婦)

貯蓄額を知る前に、今後の生活における支出額を計算してみる

貯蓄額を知る前に、今後の生活における支出額を計算してみる

毎月どれくらいの貯蓄をすればいいのか考えるためには、まず、「今後の生活でどれくらいの支出が必要になるか」を把握しましょう。小学校のお子さんがいらっしゃるとのことですから、これから住居費に加えて、教育費が大きな支出になってきますね。小学校で必要な年間の経費はすでに把握されていると思いますので、その先の中学校、高校、大学でかかる教育費を計算してみましょう。

ちなみに私が試算したところでは、小学校在学中にかかるお金は、公立では約193万円、私立では約941万円です。中学校在学中には、公立で約144万円、私立では約422万円、高校在学中には公立で約123万円、私立では約315万円がかかります。

その他に学校外の活動費や学習塾や習い事の費用が必要に応じてかかります。大学では、国公立に自宅通学する場合は約547万円、私立理系で下宿をすると約1,112万円の学費などが必要です。

教育費の他にも「自宅の修繕費」や「家電品などの買い替えの費用」、「老後資金の貯蓄」、人によっては、「住宅購入の資金」や何年かごとに「自家用車の買い替えの費用」も必要でしょう。

これから必要な支出にかかる費用のすべてを、今すぐ手元に準備する必要はありません。しかし、必要な時までにどのように貯蓄して準備するか計画を立て、その計画にしたがって貯蓄していくことが大切です。

毎月の家計状況を把握しよう。レシートは必ず受け取る習慣に

毎月の家計状況を把握しよう。レシートは必ず受け取る習慣に

ご相談者の年収は500万円ということですので、所得税や住民税といった税金や、年金や健康保険などの社会保険料を差し引いた手取り額は、400万円位でしょうか。ボーナスも含めてひと月当たりに換算すると約33万円になります。

私のこれまでのファイナンシャルプランナーとしての経験から申し上げると、30代のご夫婦で小学校のお子さんが一人の場合、食費など一カ月の生活費は、18万円〜25万円位です。そこに、住宅ローンの返済もしくは家賃を毎月10万円位支払っていくと、毎月の支出は28万〜35万円ほどになります。

<収入>
年収:500万円(手取り額:約400万円)、ひと月当たり換算:約33万円
<支出>
【A】一カ月の生活費:約18万円〜25万円
【B】毎月の住宅ローンの返済/家賃:約10万円
【A+B】毎月の支出合計:約28万円〜35万円

毎月の手取り額が約33万円ですから、貯蓄できる額は多くて5万円位か、ひょっとすると月によっては、家計はマイナスになっているかもしれませんね。 しかし、将来のためには、毎月の手取りの中から貯蓄をしていかなくてはなりません。貯蓄の額を決めるには、まず「毎月いくらの家計支出があるのか」を知ることが必要です。

家計簿をつけるのがいちばんいいですが、つけていないのであれば、まずは給与が振り込まれる通帳を見て、月初めと月末の残高の差額を計算することで、おおよその1カ月の収支を把握してもいいでしょう。また、支払いのレシートは必ず受取る習慣を付けてください。このレシートを見ながら、毎月の固定費と変動費を書き出しましょう。書き出すのはメモ帳でかまいません。

支出を変動費と固定費に分類し、1カ月単位で書き出す

支出を変動費と固定費に分類し、1カ月単位で書き出す

「固定費」とは、水道光熱費、電話代やインターネットなどの通信費、住宅ローンの返済または家賃、それに保険料などの毎月ほとんど定額で支払うものです。

一方、「変動費」とは、食費、交通費、被服費、レジャー費や雑費(レシートがない使途不明金など)など毎月変わる支出のことです。収入は一定でも、支出の内訳は毎月のように変わりますので、できれば1年間分くらい1カ月単位で書き出してみてください。

そうしてみると、毎月の変動費の中には余計な支出があることがわかってきます。たとえば、その時は必要と思って購入したものでも、あとで考えてみればただの無駄使いだったものなどです。そういったものを今後は買わないようにすれば節約ができます。また、加入している保険の保障内容を見直したり、節水や節電を心がけたりすることで、固定費の支出を抑えることもできます。

今のうちから節約を習慣に。年を取るほど生活費を減らすのは難しくなる

今のうちから節約を習慣に。年を取るほど生活費を減らすのは難しくなる

将来のためにお金を貯めることは、毎月の使えるお金が少なくなったとしても、実際にはその額があなたの家計収支の適切な額だと割り切ることが必要です。適切な金額で生活するということは、厳選した必要なものだけを購入する、節約を実行した生活をしているといえます。

現在ご夫婦ともに30代とのことですが、生活費を減らすことは年を取るほど難しくなります。50代、60代になってから節約をしようとすると、一時的に支出を抑えることはできても短期間でリバンドをしてしまうことがほとんどです。今のうちに家計の無駄を精査して貯蓄をする習慣が身につけば、将来に渡り節約に悩むこととは無縁な生活が送れることでしょう。

もし節約をしても、将来必要な金額が貯められなければ、さらに毎月の支出を減らすか、場合によっては転職をするなどして、収入を増やす方法を考えなくてはなりません。

反対に、今後の支出の準備をする金額以上に貯蓄ができるようであれば、たとえば退職後に世界一周旅行に行く等、計画を立て、将来そのお金を使う計画に向けて貯蓄をすることもいいでしょう。同じ貯蓄をするにも、「必ず貯蓄しなければいけないお金」なのか「余裕資金として貯蓄するお金」なのかを考えておくことが大切です。

また、貯蓄するお金を確実に貯めていくには、毎月定期的にその額を給与口座から自動的に積み立てるなどの工夫をすることもおすすめします。

執筆者プロフィール

牧野寿和 ファイナンシャル・プランナー
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP(R)認定者
「人生の添乗員(R)」を名乗り、住宅取得計画やローンプラン、相続などの相談業務の他、不動産投資、賃貸経営のアドバイスも行っている。著書に「銀行も不動産屋も絶対教えてくれない! 頭金ゼロでムリなく家を買う方法」(河出書房新社)がある。

【参照記事】https://magazine.aruhi-corp.co.jp/0000-0944/


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