定年までには繰り上げ返済と退職金で完済できるだろうと予想して組んだ35年ローン。
思ったように給与が上がらなかった、子どもの教育費が予想以上にかかったなどの理由で、繰り上げ返済ができないまま定年を迎えると、老後の生活に大きな影響が出てしまいます。
安心して老後の生活を送るために、定年までの5年間にできることを考えてみましょう。
退職金の支給額を確認しておく
老後に不安を感じる割に意外とわかっていないのが退職金です。
50歳を過ぎたら一度は会社の担当部署に制度や金額、計算方法などを確認しておきましょう。
特に最近では給付が確定している退職金の制度から、自分の運用次第で受取額が変わる確定拠出年金の制度を導入する会社も増えています。
退職金の支給額とともに、請求を忘れることがないように手続きや受け取り方法も確認しましょう。
退職金の目安がついたら、住宅ローンの繰り上げ返済に充てられるかどうかを考えておきましょう。
何歳からいくらの年金がもらえるか確認しておく
50歳を過ぎると毎年誕生月に送られてくる年金定期便で、60歳まで同じ条件で働き続けた場合の将来の年金の支給額を把握することができます。
現在の1ヶ月の家計費と比べて不足する額を確認しておきましょう。
60歳の住宅ローン残高をチェック、65歳完済を目指す
現在の毎月の家計費が35万円の場合、何の準備もなく老後を迎えてしまうと前述の年金支給額のモデルケースと比べて、毎月約13万円も不足してしまいます。
60歳が定年の会社でも継続雇用などで65歳までは働き続けることができますが、年収はぐんと下がります。
できれば60歳を目標に完済を目指したいところですが、退職金や預貯金をすべて住宅ローン返済に充ててしまうわけにもいきません。
高い金利で借りている場合は最後の借り換えチャンス
現在はマイナス金利の施策もあり、全期間固定金利型や当初固定金利型の金利水準が下がっています。
現在借り入れ中のローンを高い金利で借り入れてしまっている場合は、借り換えも検討してみましょう。
まずは働くことができる65歳までに完済を目指す返済計画を立ててみましょう。
それでも老後の生活費が不足したら・・・
保険の見直しや車にかかるお金、携帯代など毎月決まってかかる固定費から見直しましょう。
そして、節約しても老後の生活費が足りない場合は、できるだけ厚生年金に加入して働き続けましょう。
働く収入だけでなく加入期間が長くなれば将来の年金額も上がります。
また、老後はサラリーマン時代にはできなかった仕事にチャレンジしたり、起業することも選択肢の一つです。
節約だけを考えるのではなく、50代から長く楽しく働く仕組みを考えて老後の収入を増やし、住宅ローン返済不安から解放された老後の生活を目指しましょう。
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