中古マンションの売り時はいつ? 譲渡税を低く抑えるなら5年目が目安

中古マンションの売り時はいつ? 譲渡税を低く抑えるなら5年目が目安
投稿日: 2017年7月27日 更新日: 2017年7月27日
閲覧数: 123
5 この人たちがステキしました
ステキをしている人
author
ARUHIマガジンは“あなたの「住生活」を応援する”をコンセプトに、家探し...
一生に一度ともいえる高額な住宅ローンを組んで購入したマンションを手放す際は、少しでも高く売却したいものですよね。住宅の買い換えを考えているなら、なおさらです。では、中古マンション市場に“売り時”はあるのでしょうか? ARUHI編集部が調べてみました。

マンションの売れる時期・季節ってあるの?

賃貸マンション・アパートの成約件数が多い2月、3月は、中古マンションの成約件数も増える傾向にあります。転勤や入学時期の4月に合わせて住み替えを考える方が多いようですが、賃貸の成約件数のように他の月と極端な差があるわけではなく、流通量がほかに比べて増えているだけ。平米単価をみても、成約件数の多い月に比例して高くなるわけではありません。つまり、多くの物件が流通し成約件数が伸びている時期だからといって、売却しようと考えている物件が早期に高値で売れるとは限らないのです。

マイホームは人生において最も大きな買い物。自身や家族のライフイベントとは関係なく、本当に納得できる物件が見つかるまでじっくり時間をかけて探す人がほとんどです。売却したい物件を気に入る人がいれば、すぐにでも売れるのです。

「売れる時期」を考えるよりも、売りたいマンションにどのくらいの価値があるかのほうが大切。不動産市況などで持っているマンションの適正価格を確認しながら「いつまでに」「いくらで」売るか、明確にしておいたほうがいいでしょう。

住宅市場の動向は?

住宅市場の動向は?

首都圏では、マンション建設に適した土地の不足、東京オリンピックに向けたインフラ整備による建設業界の人材不足に伴う建築コストの上昇などにより、新築マンションの供給が減少し、その分譲価格は高止まりする傾向にあります。

これを受けて、中古マンションに注目が集まっており、ここ4年間は平均成約価格が右肩上がりになっています。2016年秋ごろから調整局面に入っているとはいうものの、立地がよく特長的な物件は高値での取り引きが続いています。

住宅購入後5年以内に売ると税金が高い?

少しでも多く利益を得るためには、売却で得た収益にかかる税金についても把握しておかなければなりません。ここでは「譲渡税」についてご紹介します。

譲渡税とは?
土地や建物を売却したときの譲渡所得に対する税金のこと。事業所得や給与所得などとは分離して課税されます(分離課税)。譲与所得の算出方法は次の通り。これに税率を掛け合わせて譲渡税の額が決まります。

譲渡所得=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)

所有期間によって税率が変わる?
3,000万円控除
マイホーム(居住用財産)を売却する場合、所有期間の長い短いに関係なく、譲渡所得が最高3,000万円まで控除されます。つまり、譲渡所得が3,000万円以下であれば、譲渡税は課税されることはありません。

買い換え特例(繰り延べ)
購入したときよりも値上がりしている不動産を売却した場合、譲渡税が必要となり、売却代金の全額を使って新たな物件を購入することは困難となります。そこで、一定の条件を満たした場合に限り、買い換えの場合の譲渡税を少なくできる特例もあります。売却代金のうち、買い換えに充当した割合に応じて、課税所得金額を低く計上できるのです。

マイホーム(居住用資産)を買い換えた場合の算出法は次の通りです。もし、買い換え資産の取得価額が売却代金を上回っていれば、税額はゼロになります。

課税所得金額=譲渡所得×(売却代金-買い換え資産の取得価額)÷売却代金

※税率は20%(所得税15%、住民税5%)

なお、買い換え特例を利用した場合、旧財産の取得費を「引き継ぐ」ことになり、次回売却時に譲渡税が必要となります。譲渡税の“減免”ではなく“繰り延べ”といわれる所以です。

売り時の基準はない

譲渡税を低く抑えることを考えると、税率の境目となる、所有期間5年が目安となりそうです。しかし、マンションの売却にあたっては、「今が売り時」というはっきりとした基準はないため、相場を確認し、適正価格を把握したうえで、「いつまでに」「どのくらいで」売却するかを明確にすることが重要になります。

【引用元記事】https://magazine.aruhi-corp.co.jp/0000-1041/


SNSでシェア
詳しく見る