家計簿をつけることは、家計にとって大きな割合を占めている支出や現状を把握するために効果があります。
一方で使うお金を減らすことや、コストを抑える選択に切り替えることなど、節約行動を起こさなければ貯金額の増額にはつながりません。
貯金上手の方にお会いしている私の所感ではありますが、お金を貯めている人には大きく2パターンの方がいらっしゃいます。
1つ目は家計簿をしっかりつけて家計を詳細に把握し、問題を感じる費目に集中して改善策を実行する、年間予算等を立てその金額通りにお金を使っている、といった人達です。これは、実は結構高度なのではないかとも感じています。
2つ目は家計簿をつけてはいないけれど、人から聞いた節約方法をとりあえず試し、続けられることはそのまま継続して積み重ねている人です。
それほど難しい方法ではありませんが、貯蓄上手にこうしたケースの方も少なくはありません。
もし、家計簿そのものに効果を感じられないようであれば、お給料が入った日に決まった金額を貯金用口座によける(先取り貯金)、ちょっとしたものを買わないためにコンビニには行かない、保険料を年払いにして割引を受ける、といったすぐに試せる節約方法からスタートしてみるのも良いでしょう。
どうしても家計簿から始めたいという場合には「データの記録」にエネルギーを割きすぎないことも重要です。
支出の記録を継続するのは大変な作業なので、それだけで満足感を得てしまう危険性があります。
最近では家計データ記録の負担を軽減してくれるアプリもありますし、過去半年分の預金通帳をじっくりみるだけでも消費の問題点に気がつくことも多いです。
記録そのものには手を抜いて、現状把握、改善策の実行に力を入れた方が効果を早く実感できます。
家計簿データが大切なわけではないため、記録の正確性にこだわりすぎないことも大切ですね。
風呂内亜矢 ファイナンシャル・プランナー
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、宅地建物取引士 IT企業に勤めていた26歳のとき、貯金80万円で自宅用としてマンションを衝動買いしたことをきっかけにお金の勉強と貯金を始める。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『貯金80万円、独身の私にもできた! 自宅マンションを買って「お金の不安」に備える方法』『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』がある。
【引用元記事】
https://magazine.aruhi-corp.co.jp/00000253/
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