現金に比べてお金を使った実感を持ちにくいクレジットカードでは、消費が2割増えるというアメリカの脳科学者の実験データもあります。確かにクレジットカードを使うことで、ついつい購入に対する心理的なハードルが下がることもあるかもしれませんね。
一方でクレジットカードには、購入した商品の破損や盗難などに対する保障や、買物履歴が家計簿代わりになる、ポイントが還元される、といったお金を有利に活用するための仕組みもたくさん備わっています。完全にクレジットカードを手放してしまうのは惜しいような気もします。
自分のお金の使い方に応じて、クレジットカードの使い方をレベルアップしていくのが良いでしょう。
まず、「現金で買わないものはクレジットカードでも買わない」という大原則があります。このルールを難しいと感じる人にとっては、洋服や、旅行、ガジェットのアクセサリなど、目にすると気持ちが高ぶってしまうものについてクレジットカードを使うのは危ないかも知れませんね。
こうした状態の場合、保険料、通信費、可能な場合は家賃などの「いずれにしても支払う、消費金額が感情とあまり関係のないもの」、いわゆる固定費に近いものに対してのみ、カードを利用するという向き合い方が安心です。
現金でもクレジットカードでも消費の判断が変わらないと自信を持てたら、日頃のお買い物にもクレジットカードを活用するように徐々に範囲を広げていくと良いですね。
最近では、カードで払った際、銀行口座から即時にお金が引き落とされる「デビットカード」、先にお金をチャージして利用する「プリペイド型カード」などでもポイントの還元率が高いものも出てきています。
クレジットカードの「後払い」という特徴でお金を管理しにくくなっている場合は、条件の良いデビットカードやプリペイド型カードの利用を検討してみるのも良いでしょう。
風呂内亜矢
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、宅地建物取引士 IT企業に勤めていた26歳のとき、貯金80万円で自宅用としてマンションを衝動買いしたことをきっかけにお金の勉強と貯金を始める。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『貯金80万円、独身の私にもできた! 自宅マンションを買って「お金の不安」に備える方法』『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』がある。
【引用元記事】
https://magazine.aruhi-corp.co.jp/00000281/
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