子どもの虫歯を予防するには?歯科健診結果の見方と今すぐ実践すべきお口ケア

子どもの虫歯を予防するには?歯科健診結果の見方と今すぐ実践すべきお口ケア
投稿日: 2016年9月9日 更新日: 2017年3月6日
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毎年行われる学校歯科健診。みなさんのお宅でも、お子さんがこんなお知らせを持ち帰っていませんか?歯の

歯のトラブル予防になる歯科健診の結果

歯のトラブル予防になる歯科健診の結果

このお知らせは、歯医者さんに行くべきかどうかはもちろん、要注意ポイントも知ることができるので、歯のトラブル予防にも役立ちます。

でも、この用紙を見ていて「COやGOってなに?」「どんなことに注意すればいいの?」と戸惑う人も多いはず。

そこで今回は、「学校歯科健診結果のお知らせ」の見方をご紹介。パパやママが結果をしっかり読み解いて、お子さんに必要なオーラルケアをとり入れてあげましょう!

学校の歯科健診で調べるのはこの5項目

学校の歯科健診で調べるのはこの5項目

学校歯科健診では
①歯
②歯茎
③歯垢の付着
④顎関節
⑤歯並び・噛み合わせ
について調べ、それぞれ左のような3段階に判定されます。

この5つの判定内容については以下の通りです。

①歯の判定

①歯の判定

★「CO(シーオー・要観察歯)」
→定期的な観察が必要

こちらは明らかなむし歯ではありませんが、白濁(白く濁った色)や褐色(やや黒みを帯びた茶色)になっている部分があり、このままではむし歯に進行するかもしれない歯です。

これは、別名「初期むし歯」。適切なケアや生活習慣で、もとの健康な状態に戻る可能性があります。

★「C(シー・要治療歯)」
→歯科医師による診断が必要

むし歯で歯に穴があいている状態です。詰め物や被せ物のまわりにできるむし歯、詰め物が取れている歯、治療途中の歯も含みます。


★「CO要相談」
→歯科医師による診断が必要

COの中でも、「歯と歯の間や詰め物の下の着色の変化」「COが多数見られる場合」などは、歯科医院での専門的な管理が必要なので、検査をすすめられます。

★「要注意乳歯」
→歯科医師による診断が必要

抜くか抜かないかを慎重に検討するべき乳歯です。歯並びに影響することもあるので、歯科医院で相談しましょう。

上の写真は、11歳の要注意乳歯の例。乳歯はまだ抜けそうにないのに、永久歯が脇から生えてきているため、抜くかどうか検討するべき状態です。

②歯肉(歯茎)の判定

②歯肉(歯茎)の判定

★「GO(ジーオー・歯周疾患要観察者)」
→定期的な観察が必要

歯茎に軽い歯肉炎がおきていますが、歯石は付いていない状態です。適切なケアや生活習慣で、健康な歯茎に改善できます。

★「G(ジー・歯周疾患要処置者)」
→歯科医師による診断が必要

歯茎に歯肉炎がおきていて、歯石が付いている状態、または歯周炎(歯を支える組織まで炎症が進んだ状態)が疑われます。歯科医院で検査や治療を受けましょう。

③歯垢の判定

前歯に歯垢が付着していたら、「定期的な観察が必要」と判定されます。

④顎関節(顎の関節)の判定

★「定期的な観察が必要」
→口を開けるときに雑音がある人や、口が開けにくいと訴える人など。

★「歯科医師による診断が必要」
→顎の関節に痛みがあったり、口が開かない(指の幅の2本分以下)人など。将来、顎関節症に進む可能性があります。

⑤歯列(歯並び)・咬合(噛み合せ)の判定

⑤歯列(歯並び)・咬合(噛み合せ)の判定

★「定期的な観察が必要」
→現在、歯並びや噛み合わせに問題は見られますが、顎の成長により問題がなくなる可能性もあります。

★「歯科医師による診断が必要」
→下は、受診をすすめられる歯並びや噛み合わせの例。「下顎前突」「上顎前突」「開咬」「叢生」「正中離開」「過蓋咬合」などがあります。

「定期的な観察が必要」な人は何に気をつけるべき?

ここからは、健診結果に沿ったケアのポイントをご紹介。今後むし歯などを進行させないためにも、健康な状態を取り戻すためにも、ぜひ実践してみて!

★CO(要観察歯)対策には・・・

1. 歯垢を除去する
むし歯になりそうな歯(CO)がどこにあるか、子ども自身が知っておくことが大切。そのためには、歯科医院で指導を受けるのがおすすめです。「CO」の歯は特にていねいに磨き、歯と歯の間にはデンタルフロスを使いましょう。

デンタルフロスは、小学校低学年の子どもが使うのは難しいので、保護者がケアしてあげるのがベスト。高学年になって子どもが使う場合、正しく使えているか見てあげましょう。

2. フッ素配合ハミガキを使う
フッ素には再石灰化※を促進する働きがあるため、「クリニカKid's ハミガキ」など、フッ素が配合されたハミガキを使いましょう。
※再石灰化…唾液中に含まれるカルシウムやリンが、溶けてしまった歯の内部に取り込まれ、歯を修復する働き

3. 食習慣を見直す
おやつは時間や回数を決めて食べるなど、食習慣も見直してみて。

★GO(歯周疾患要観察者)対策には・・・

1. 歯茎のチェック
歯茎の状態は、鏡でチェックする習慣をつけましょう。チェック方法についてはこちらを参考に。

2. 歯垢を除去する
歯垢は歯茎の炎症の原因になりがち。歯と歯茎の境目は特にていねいに磨き、歯と歯の間はデンタルフロスで清掃を。

3. 生活習慣を見直す
体の抵抗力が低下すると炎症がおきやすくなるため、早寝早起きやバランスの良い食事なども心がけましょう。

★歯垢対策には・・・
歯科医院でブラッシング指導を受けるのがおすすめ。お子さんが磨けていないところは仕上げ磨きを行い、歯磨きの仕方や磨き残しやすいところなどをアドバイスしてあげて。

★顎関節対策には・・・
両側で均等に噛む習慣をつけましょう。口が開きづらくなったり、痛みがある場合は、歯科医院に相談を。

★歯並び・噛み合わせ対策には・・・
歯並びが悪い部分には歯垢が残りやすくなります。自分の歯並びに合わせて、歯ブラシの毛先をきちんと当てるように工夫して磨きましょう。

歯科医院の検査も 定期的に受けるのが正解!

「歯科医師による診断が必要」とある場合は、すぐに歯科医院でレントゲンなどの精密な検査を受け、必要な処置を受けましょう。

また「異常なし」「定期的な観察が必要」という結果は、「歯科医院に行かなくていい」ということではありません。定期的に歯科医院で健診を受け、ブラッシング指導やフッ素塗布などを受けることが、健康な歯を長く保っていく秘訣ですよ!

学校の歯科健診と歯科医院の検査はどう違うのか、子どもに必要な「予防歯科」について知りたい方はこちらもご覧ください。
https://lidea.today/articles/918


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