パセリには100g中200mgのビタミンCが含まれています。これは野菜・果物の中でもトップクラス! パセリを1本食べると、ビタミンCは1日の必要量の半分、カロチンは30%摂取できます。人参に次ぐ含有量のβカロチン、ほうれん草の4倍の鉄分、さつま芋の2倍のカリウムを含み、さらにカルシウム、ビタミンB1・B2なども豊富なこともあり、栄養価がとても高い素晴らしい野菜だといえるでしょう。その栄養価の高さから、パセリを摂取することでさまざまな効能が期待できます。
【口臭・食中毒の予防】
パセリの香り成分であるアピオールやピネンには殺菌作用あり、腸内の悪玉菌の繁殖を防止し、口臭や食中毒を予防してくれます。
【貧血予防】
ヘモグロビンのもととなる鉄分や、その吸収を促すビタミンCが作用します。
【美肌効果】
皮膚の健康状態を保つカロチンの効果と、シミやシワを予防するビタミンCの効果により、肌荒れを防いでくれます。
他にも、生理不順や髪の毛の成長促進、肝機能向上などの効果も期待されています。これだけの効果を得られるのなら、ぜひとも食生活の中にパセリを取り入れたいですよね。
多くの効能を期待されるパセリは、料理の付け合わせ以外に美味しく食べる方法があります。
【料理のアクセントに】
油を引いたフライパンで、約30秒加熱するととても柔らかくなり、旨味がアップします。これは肉料理のトッピングやソース、素麺等の薬味として使用することができます。また、オムレツや玉子焼きに刻んだパセリを入れたり、ジャガイモやベーコン、肉と炒めたり、おひたしにしたりするなど、アイデア次第で美味しく食べられます。
【パセリジュース】
果物をベースにしたものにパセリを適量入れた生ジュースは香りが気にならず、十分な量を摂ることができます。
【パセリ酒】
パセリの若葉150gを氷砂糖100g、ホワイトリカー1リットルに漬けて2カ月ほど置くと、香りの良いパセリ酒ができます。毎日飲めば貧血予防、疲労回復や食欲増進にも効果があるようです。
料理以外にも、虫に刺された箇所にパセリの生葉を擦り潰して擦り込むと、痒みや痛みを和らげてくれます。パセリを水で煮て布巾でこしたものは、肌の脂肪分を取り除いてくれるので、ローションやヘアーリンスとして使用可能です。
このように、本当にさまざまな用途で使えるパセリ。ポット苗を購入すれば比較的簡単に栽培できます。乾燥させて細かくしておけば、いつでも簡単にインスタントスープに浮かべることもできます。栄養価が高く用途も多いパセリをキッチン周りで簡単に育てて、毎日の食生活に取り入れてみましょう。
【栄養士ライター】スズキ
栄養士養成施設を卒業後、栄養士の資格を取得し食品会社に勤務。食品会社を退職後は、自宅で料理教室を開き栄養学上正しい料理を広めています。現在は料理教室の運営の傍らタウン誌などで記事を執筆するなど、フードライターとして執筆を中心とした活動も行っています。
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