美容や健康の大敵となる糖化を予防するためには、体内にある余分な糖質を減らすことが重要です。しかし、糖分は人間が生きていくための重要な栄養素ですから、食事をする際に一切とらないということは不可能でしょう。
そこで大切になるのが、「糖分をとらない」のではなく「血糖値を上げにくい食品」を選ぶことです。
私たちの体に糖化が起こりやすいのは、食後1時間以内と言われています。食後30分~1時間で血糖値が上昇し、そのときに糖化最終生成物ができるからです。つまり、食後1時間以内にできるだけ血糖値の上昇をセーブすればよいのです。
ここでキーとなるのが「GI(グリセミック・インデックス)値」です。
GI値は各食品の血糖値の上昇する割合を数値化したもので、数値が「低い」食品ほど血糖値が上がりにくく、「高い」食品ほど血糖値が上がりやすいという意味です。「ブドウ糖」の血糖上昇率を「100」と設定した上で、各食品の数値が算出されています。
GI値の高い食品は、主食類で言うと食パンやうどんなど、野菜類ではジャガイモやニンジンなどがあげられます。チョコレートやドーナツなどのお菓子類も、GI値が高い食品です。
一方GI値が低い食品は、玉ねぎ、トマト、キャベツなどの野菜や、えのきだけ、エリンギ、シメジ、昆布などのキノコ類や海藻類です。中でも、リンゴやみかんなど柑橘系の果物や緑茶は、その成分であるカテキンにより、体を糖化から守る食品だと言われているので、積極的に摂取するとよいでしょう。
とはいえ、いちいちGI値を調べて食事内容を決めるのは大変ですよね。そんなときは、「食事の順番」に着目してみましょう。
空腹時に糖分が多い食品を摂取すると、急激に血糖値が上昇してしまいます。しかし、食物繊維の多い食品を先に摂取しておくと、その後の糖の吸収が穏やかになるのです。
まずは食物繊維が豊富な野菜やキノコ類を食べて、続いてたんぱく質を含む肉や魚を食べましょう。糖分の多いパンやごはんなどの炭水化物は、最後に食べるように。
どうしても肉や炭水化物を先に食べなければいけない場合は、食前に野菜ジュースを飲んでもOKです。そして健康のために、ゆっくりよく噛みながら食べるように心がけましょう。
【美容ライター】エンドウ
雑誌やWebを中心に、美容・健康をテーマにした記事を執筆中。自宅で簡単にできるスキンケアやダイエット方法を、自身で実践しながらみなさんに発信します。
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