小森氏:今回の写真集だけでなく、撮影するにあたって毎回色々試行錯誤をしております。
猫に限らず撮影には、まず相手を知ることです。相手を知らないと、いくら餌で釣ってもいい演技をしてくれません。
また、顔を見れば挨拶はかわします。相手も返事をしてくれることがありますので気持ちよく撮影出来ます。相手を思いやること、間違っても餌で釣ってはいけません。
撮影者はよそ者です。その地域のことを知らずに撮影し、その後の彼らがどうなったかは知らない。と言うと、その後の彼らの生活を乱すきっかけになります、最低限マナーですから。
小森氏:写真集に登場した猫達は一眼レフで撮影しましたが、撮影機材は何でもいいのです。
僕は仕事として撮影をしていますので、大きなセンサーのカメラを使用しないと印刷出来ませんが、機材は、スマホ・コンデジ・ミラーレス等自分に合った機材を選んで下さい。
カメラも猫を撮るのと同じで、自分の道具を知ることが、一番上手になるコツです。
自動車を運転するのに運転の仕方やルールを知らないと、自動車を買っても乗れないのと同じです。
ただ、あえていえば、シャッター速度を調節出来ると、瞬間をおさめやすくなります。
シャッター音の静かな物やレンズの小さな物もいいでしょう。人もいきなり大きなレンズや、シャッター音が聞こえると、驚いてしまいますから。
小森氏:野良猫の撮影のポイントは、自分が1日暇な時にいきましょう。相手のことを知ったら、夜明けとともに行動し、いそうな所を見つけて根気よくその場所で待ちましょう。
相手は生き物です。こちらが思っている様には、中々動いてくれません。お茶をしながら、本を読みながらその場で待っていると、相手の方から興味を持って近づいて来てくれます。
そうしたら、静かにそっとカメラを傾けましょう。騒いだり、走ったりしてはいけません。ゆっくり。そっとシャッターボタンを押すのです。きっと、思う様な写真をおさめることが出来ると思います。
また、最近のカメラは少しの明かりでも良く写ります。会社帰りに寄って行くのもいいかもしれません。
野良猫の場合は、通うことをお勧めします。日本は、四季の美しい国です。春・夏・秋・冬で様々なシーンを用意してくれます。彼らも夏の毛・冬の毛それぞれ違います。違いを楽しむのも、外歩きをするコツです。
小森氏:ねころんの表紙に使われた彼女のようなポーズは、外猫の撮影を始めてから今までにたった一度の出会いでした。
カメラをもって遠くを眺めていたのですが、何を思ったのか彼女が近づき目の前でコロリ。あまり一瞬の出来事で驚きました。この瞬間彼女に惚れてしまいました。
後にも先にも彼女だけです。家猫が同じ様なポーズをとることは多い様ですが。これから日も高くなり、温かな季節を迎えます。また多くのねころんをしてくれる子達が、現れると思います。
いかがですか。まさに猫と運命の出会いをした小森さん。今後の予定として、年内に個展を開く予定があり、2016年夏には奈良でイベントを予定しているそうです。ねころん写真集の続編が発売されるかも?
この小森正孝氏の「ねころん」写真集はアマゾンで購入可能。定価1,200円(税別)となっています。この写真集を参考にして、ぜひあなたも素敵な「ねころん」写真を撮影してみて下さいね。
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