大人の都合を押し付けたり、世間体を気にしたりしながら、しつけを行ってはいませんか?大人による自分本位のしつけは、子どもの自尊心を損なう恐れがあると言われています。
例えば朝ごはんを食べるのが遅い子どもに対して、「時間がないから早く食べなさい!」と叱るのは、大人の都合を押し付けた叱り方です。保育園に間に合わない、出勤時間が迫っているといった事情から、つい声を荒げてしまう気持ちはよくわかりますが、子どもに大人の事情は理解できないのです。
子どもは、「一生懸命食べようとしているのに、なんで怒るの?」とつらい気持ちになるかもしれません。また2歳から4歳ごろの第一反抗期だと、親の言葉に反発して「いや!」「食べたくない!」と言い出すかもしれません。
とはいえ、現実問題として時間制限があることも事実ですよね。そんな時は、周りの環境を変えたり、声掛けの方法を変えたりして、子どもが早くご飯を食べられる環境を整えてあげるのがおすすめ。
例えばご飯を食べるのが遅いなら、気が散ってしまうテレビを消したり、リビングの片付けをして、気が散るものを目に入れないようにしたりといった対策で、改善されることがあります。
またご飯を親と一緒に食べるよう習慣づけるというのもよいでしょう。一緒に食べ始めて、一緒に食べ終わる習慣をつければ、子どもも食べるペースがわかりやすくなります。
親が子どもの拠り所でありつづけることも、実はしつけには大切なことです。
保育園や小学校など、外の世界に飛び出していく子どもは、時に失敗するなど、辛い思いをすることもあるでしょう。しかし、そこで過度に怒ったりほめたりするだけでは、子どもの気持ちに整理がつかなかったり、根本的な解決にならないこともあります。
大切なのは、外の世界に飛び出していく子どもにとって、親はいつでも安心できる「心の拠り所」であることです。安心して帰ってこられる場所があると、子どもは新しいことにどんどんチャレンジできるようになります。
ただし、甘やかしすぎるのは問題です。子どもが悪い時には叱るべきですし、いいことをした時にも、過剰に褒めすぎるのは良くありません。
失敗しても、安心して帰ってこられる場所を用意してあげることが、子どものチャレンジ精神や新たな才能開花につながるのではないでしょうか。
「しつけは褒めることが大切」と言われますが、過度な褒め方は、逆に子どもの成長に悪影響をおよぼす可能性があります。
例えば簡単にできることを過剰にほめたり、過剰な褒め言葉を使ったりするのは、避けたほうが良いでしょう。子どもが自分を過大評価してしまい、新しいことにチャレンジしなくなる可能性があります。
また他人を比較して褒めたり、努力ではなく才能を褒めたりするのも避けましょう。自分と他人が比較されているというのは、子どもにとっても辛いものですし、常に比較して物事を考えるくせがついてしまう恐れがあります。また才能を褒めると、自己の過大評価や努力をしない子どもに育つ可能性が。
褒めることは大切ですが、もっと大切なのは褒め方です。行動に見合った褒め方を心がけましょう。
しつけは子ども一人ひとりと向き合うことから始まります。しつけに関する子育ての悩みを抱えている人は、まず自分が子どもとしっかり向き合っているか、信頼関係ができているかを確認してみましょう。
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