出典:http://matome.naver.jp/odai/2134192897004453001/2134193989205296503
猫に限らず、白と他の色の2色からなる被毛を持つ動物を「パイボールド」と呼ぶそうです。この毛色の発生の秘密は動物界でも長い間理由がわかりませんでした。
今まで考えられていた有力な説は、胎児の時に毛色を決定する色素細胞の移動が何らかの理由で遅すぎるため、胚が形成されるまでに全体にいきわたらなかったからというモノ。
水に絵の具を1滴垂らすと、不規則に色が水の中に混ざっていきますよね。あのように色素細胞が移動すると考えられていた様です。
しかし細菌の研究で、「kit」と呼ばれる遺伝子が色素細胞の増殖率を抑制するために、毛色の変化が引き起こされている可能性があることがわかりました。
イギリスのバース大学とエディンバラ大学の遺伝学者と数学者の研究によると、色素細胞はランダムに移動と増殖を繰り返していることは判っていましたが、特にパイボールドの動物の模様の場合、「kit」と呼ばれる遺伝子が、色素細胞の増殖率を抑制していることが判ったのです。
この「kit」と呼ばれる遺伝子が発生すると、色素細胞の数が全体を埋めるには不足してしまいます。
そのため行き渡らなかった部分が白くなり、色素細胞がランダムに動くため、結果的に被毛の模様が全て異なった模様になってしまうのです。
よくみると、キジトラや茶トラの猫でも手足やしっぽの色や模様は若干違っています。
特に白と黒のぶち猫は色のコントラストがはっきりしているので、同じ模様の猫は1匹もいないことが判りやすいということです。
いかがですか。猫の毛色、そういえば不思議ですよね。猫の性格のように、毛色を決めるkit細胞も気まぐれなのかも知れません。
この遺伝子の働きはまだまだ研究段階ですが、毛色の模様を調べることで、初期の段階に発生する病気の疾患のメカニズムの解明にも役立っているそうです。
猫はとてもミステリアス。猫について、まだまだ判らない未知の部分が沢山隠されているのかもしれませんね。
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