「グロリオサ」はアフリカと熱帯アジア原産のユリ科グロリオサ属の半つる性植物です。
草丈は1m〜1.5mで、蔓は最大3mに達します。美しい花を咲かせるため園芸植物として市販され、激しいまでに妖しく妖艶な花を上向きに豊富に咲かせます。
花びらは細く波打ち、葉の先が細長い巻きひげになるのが特徴です。キツネの顔に似ていることからキツネユリという和名も付いています。
キツネにもなんだか似ていますね。化かされるようなイメージも、この花にあっているのかも知れません。
グロリオサの開花時期は7月から9月で、最近では生花としても利用され、目にする機会が増えています。
「栄光」「勇敢」「頑強」「燃える情熱」などの花言葉は、とても素敵で、気性の激しそうな(女性に例えて)イメージのこちらのお花にぴったりですよね!
気性が激しそうな感じのするこのお花ですが、実は、とても恐ろしい植物でもあるんですよ!
それは…
グロリオサは全草にコルヒチンというアルカロイドを含有し、特に球根に多く含まれます。栽培や鑑賞には問題ありませんが、食用にすると中毒の原因となります。
コルヒチンを摂取すると、口腔・咽頭灼熱感、発熱、嘔吐、下痢、背部疼痛などを発症し、臓器の機能不全により死亡することがあります。致死量は0.8mg/kg(体重50kgの成人で40mgの摂取量)とされ、摂取後、数時間以降に発症します。
過去にはヤマイモと間違えてグロリオサの球根を食べたことによる死亡例も確認されています。
球根はヤマイモなどの食用イモと似ています。ヤマイモは庭や野山に自生し、地上部が枯れてもイモが土の中に残るため、グロリオサの球根と一緒に収穫されることがあります。グロリオサは全体に有毒成分の『コルヒチン』を含み、特に球根に多く含まれています。
グロリオサの球根にはぬめりがないので、ヤマイモと区別できます。
コルヒチンは熱に強く、加熱しても分解されません。
有毒なのですが、人が活用することもできる成分です。痛風の薬や種無しスイカの栽培に使われることもあるそうです。
種無しスイカに使われているなんて、知りませんでしたー!
グロリオサはとても美しく、フラワーアレンジメントで主役級の華やかさがありますが、実は『猛毒』があることを知らない人も多いと思います。
この情報が誰かの助けになれば幸いです。最後まで読んでくださりありがとうございます。
•フラワーアレンジメントで人気のお花ですが、毒蜘蛛のように襲ってはきませんが、扱い方を誤ると命を落としかねない『猛毒』を忍ばせています。お子様やペットがいるご家庭は、ご注意くださいね。
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