エノコログサはユーラシア大陸原産のイネ科植物の一年草です。生育期間は、5~10月とのことです。撮影時期は、6月の2週目です。
五穀の一つである粟(アワ)の原種です。縄文時代前期に日本に渡来し、アワの栽培とともに畑の雑草として広まりました。
エノコログサは交雑しやすく、多様な変種を見つける楽しみがあります。見た目が似ている植物として「チカラシバ」があります。
ムラサキエノコログサは、空き地で、エノコログサと混じって生育していましたよ。
草丈は30〜70cmに達し、茎は基部で分枝して立ち上がります。茎や葉の中脈は赤紫色を帯び、日当たりの良い草地や道端に見られるそう。
エノコログサの変種であるムラサキエノコログサは、穂があまり垂れ下がらず、小穂の基部に紫褐色の剛毛があるため、花序全体が紫褐色に見えるのが特徴です。
花穂につく小穂は緑色ですが、その基部から出る剛毛の先端部分が紫色を帯びるため、花序全体が紫色に見えます。
エノコログサの開花時期は8月から11月です。この植物は、犬の尻尾のような形をした花穂を持つことから「犬っころ草」と呼ばれていましたが、これが「エノコログサ」へと変化しました。そのため、漢字では「狗尾草」と表記されます。
また、その見た目が猫が遊ぶおもちゃに似ていることから、「ねこじゃらし」とも呼ばれています。
エノコログサは、一つの穂に300〜800個の種子をつけ、動物に食べられても消化されず、ふんを通じて新しい場所に広がります。
エノコログサはアワと同様に食用としても利用できます(フライパンで空炒りすると種がパチパチと弾け、エグ味もなく食べることができるそう)。
現在、アワは主に小鳥の餌や和菓子の粟餅として利用されていますが、戦前は重要な食糧資源でした。
食べようと思えば、食べられるとされていますが、以前に調べて、猫と犬には危険なことが分かっていたので、そちらもご紹介させていただきますね。
実は、エノコログサの穂の先端にはノギと呼ばれるトゲ状の部分があり、犬や猫の体に付着すると、体内に侵入し、場合によっては肺や脳に達して重大な症状を引き起こすことがあります(死を招くことすらあります)。ペットを飼っている方は十分に注意してください。
エノコログサは他の雑草の成長を抑えて群生する特徴があり、空き地一面がエノコログサの仲間で覆われることもあります。
こちらの空き地のように、春先からオレンジ色のナガミヒナゲシが群生していた空き地でも、短時間でエノコログサに入れ替わる様子が見られます(ナガミヒナゲシはすべて種になっています)。
過酷な環境で生き抜くエノコログサの強さには驚かされますね。
見た目がとても可愛らしいエノコログサですが、実は多くの仲間が存在していることが、また分かりましたー!エノコログサの仲間はとっても可愛いので、見分けをしてみると面白いかも。ぜひ、観察してみてくださいねー!
こちらの情報が、誰かの助けや喜びになれば幸いです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
•エノコログサの仲間には、穂の先端にノギと呼ばれるトゲ状の部分がありますので、猫じゃらしという名はついていますが、ペットを飼われている方は、この植物で遊ばせることは危険です。ペットだけでなく、お子様なども、観察して楽しむだけにしておいた方が良いような気がします。
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