西洋の絵画において、「アトリビュート」とは、伝説や歴史上の人物、または神話の神と結びつけられた物を指します。
絵画の中の人物を特定するのに役立ち、その人物が何を表しているかを示す手がかりとなります。
「ヘラパレス」から連想される「ヘラ」は、ギリシャ神話に登場する女神で、結婚と出産を司ります。彼女は最高神ゼウスの妻であり、「神々の女王」とも呼ばれています。
さらに、古代ギリシャ語で“貴婦人”を意味し、「女主人」という意味も含まれます。
彼女の石像や絵画では、王冠や飾り付けられた杖を持っていることが特徴です。また、「嫉妬の女神」としても知られており、女王としての権威を象徴するアイテムとして王笏や王冠が描かれます。
ドラマのオープニング曲では、主要な登場人物が彫刻のような姿で登場していますね。そして、その彫刻が少しずつ変化していく様子が描かれています。この変化は、物語や登場人物の変化を反映しているかもしれませんね。
彫刻の頂上にある1体の女性の彫刻は、ギリシャ神話の女神「ヘラ」とは、少し違ったデザインの彫刻として登場していますよ。
最後に、頂上にある女神像が崩壊するという描写は、物語の転機やクライマックスを象徴しているように思います。
この崩壊は、物語の終盤での重要な出来事を意味している?
ヘラパレスの最上階に住む、女王の権威を、彫刻で象徴しているのかも知れません。
こちらの女神像は、「ヘラ」と全く同じではなく、王冠はバラの花冠で、手には杖は持っておらず、バラを1輪持っているような演出がされていたように見えました(オープニング)。
このような演出は、物語の世界観やキャラクターをさらに引き立てることができますね!
ぜひ、オープニングの彫刻にも注目して観てくださいね。
ストーリーの中でも重要なシーンです。
オープニングの最後でも、女神像が銃で撃たれたかのように破壊されるシーンがあります。
これはスリョンさんの発砲シーンを象徴するような役割なのかもしれません。
続いては、ナ・エギョの蝶のタトゥーについて深読みします。
蝶のタトゥーの意味はご存じですか?
蝶はさなぎから蝶への変化から「復活の象徴」とされています。同様に、蝶は「魂や不死を象徴する存在」と見なされています。
中国の有名な説話である「梁山伯と祝英台」では、現世では添い遂げられず、蝶となって結ばれます。
この物語から、蝶のタトゥーは「愛の永遠性や結婚の誓いを表す」「恋人との永遠の絆」「死が2人を分かつまで」という意味が込められることもあるのです。
過去の回想シーンで、ナ・エギョが蝶のタトゥーを入れているシーンがあります。
悪党のダンテですが、ナ・エギョ相手に話す言葉になんだか、うるうる・・・
「世間のやつらをひざまずかせるんだ。そしたら、家を買い、ビルも建てる。息子と娘がいいな。子供達が住むマンションは、最高級マンションの最上階。天国に一番近い家」
といった内容を、ナ・エギョに熱心に優しいまなざしで話しているんです。
ナ・エギョが、蝶のタトゥーをしていたのは、蝶モチーフの意味あいを知っての事だったのですね。
若かりし頃のダンテと会話する、可愛い雰囲気のナ・エギョも「想像するだけで幸せ。」と嬉しそうにダンテに伝えていましたよ。
スリョンさんも、物語の途中で、ナ・エギョとそっくりな蝶のタトゥーを肩に描き入れますが、それは「復活」の象徴だったのでしょうか?
バラは、聖母マリアの花として神聖な愛のイメージを持ちますが、同時にアフロディーテの花としてエロスな愛を司る美の女神のイメージもあります。このように、バラは聖と俗の二面性を持っています。
バラの花の花言葉は本数によって異なるのですが、1本のバラの意味は、「一目惚れ」「あなただけ」「運命の人」など、一途さや忠誠心との関連があることを表しています。
オープニングテーマ曲と共に、人物やモチーフが彫刻として映し出されますが、その中に1本のバラを下向きに持った手がアップで登場しているのです。
このバラの描写は彼らの関係を象徴しているかもしれません。バラが下を向いていることは、悲しみや切なさ、または絶望的な状況を表しているのでしょうか?
ローガン・リーさんとスリョンさんが結ばれることを、視聴者はきっと応援したくなっちゃいますよー!
ハラハラ・ドキドキのシーンでしたー!!!スリョンさんの指には、ローガン・リーさんからプロポーズ時にもらった指輪が光っていますよー!
スリョンさんは、青いバラが大好きだと話していて、ローガン・リーさんを出迎えるときに青いバラの花束を持っていたり、ローガンがスリョンさんのお部屋を訪れたときにも一輪挿しに青いバラが飾ってありましたね。 2枚の青い薔薇を飾った画像は、ペントハウスの物語のブルーローズを参考に、私なりに、インテリアに取り入れた画像です。
青いバラの花言葉は「ミラクル(奇跡)」または「夢叶う」です。
スリョンさんの胸の内を、ものがたっているようでもありますね。
シーズン3まで続いた長いドラマでしたが、特にシーズン3は非常に面白かったです。
しかし、単にシーズン3だけを見ても面白いかというとそうではなく、これまでの長い旅路を経てこその感動があるお話なんですよね。
ドラマを視聴する旅は途中で止めることができず、休みも取らずにずっと続けたように感じました。特に最終話は素晴らしい出来栄えでした。
オープニングに登場する頂上の女神彫刻、青いバラ、蝶のタトゥーに注目すると、物語をより深く理解し、楽しむことができるかと思います。
私が考察した内容が、誰かの助けや喜びになれば幸いです。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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