「ペントハウス」は、高級マンション「ヘラパレス」を舞台に、復讐劇が展開されます。このドラマでは、ふたつの復讐劇を軸とし、その他にもさまざまな復讐劇が繰り広げられ、子どもたちも巻き込まれています。
物語の中では、多くの人々が罪を犯し、その罪が後に彼らに跳ね返って罰せられる様子が描かれています。
母「シム・スリョン」
ヘラパレスの最上階に住むペントハウスの住人、チュ・ダンテの妻。彼女は双子の息子たち、チュ・ソクフンとチュ・ソッキョンの継母でもあります。
父「チュ・ダンテ」
建設会社代表の大富豪チュ・ダンテ。完璧主義者で、思い通りにならないと、子供相手でも暴力を振るう冷酷さを持っています。
鬼のように怖い!ソッキョンの性格や態度は、チュ・ダンテが彼女を精神的に虐待した結果とも考えられる?
精神的な虐待を受けたりもしていますが、ソッキョンはダンテが、ヘルパレス(富裕層のトップ・100階の最上階)に住むほどの成功をおさめている状況に不満はなく、父の努力を肯定しています。
親の言うことが絶対で、意見を通すためムチで体を打ちつけて虐待していましたね!
ソクフンは、可愛い妹のために身代わりになったり、妹のソッキョンも自分のために虐待される兄を見て精神的に苦しんでいました。
注意:こちらシーズン3までのネタバレです。
実は、双子の兄ソクフンは、チュ・ダンテと彼の前妻の間にできた実の子どもであり、ソッキョンは現在の妻、スリョンとその前夫の子どもだったのです。
チュ・ダンテは自身の過去の屈辱的な出来事に恨みを抱いており、スリョンを憎んでいます。
その子どものソッキョンも復讐したい対象者の1人なのかも。
ダンテがソッキョンに行なったある行為で、彼女は、このような表情をすることに。実際に視聴するとびっくりですし、見ごたえのあるシーンです。
ソッキョンは、この時、ぶっちぎりに凄い行動をとっていますー!
視聴者のみなさんも、このような毒親からの苦しみが招いた虐待の連鎖に心を痛めたことでしょう。
ダンテは毒親ですが、次に紹介する親も、毒親と言われても仕方ないのかも知れません。
母「チョン・ソジン」
有名なソプラノ歌手でチョンア財団理事長の娘。富裕階級で育ち、欲しいものはどんな手を使っても手にいれる強欲の持ち主。
父「ハ・ユンチョル」
ハ・ユンチョルは、チョンア医療院のVIP担当外科課長。金と権力に執着する彼ですが、娘のハ・ウンビョルを大切に思っています。
ソジンとユンチョルの結婚生活は冷めきっており、ソジンはチュ・ダンテと不倫関係に陥ってしまいます。
有名な声楽家であり、チョンア芸術高校の実力者。チョンア財団理事長の娘でもあります。
ソジンも父親から精神的な虐待に近い扱いを受けていて、この扱いを自分の子どもや教え子たちにも同様にしています。
彼女は子供たちが自分の考えに従うべきだと信じており、彼らの意見や感情をあまり尊重しません。
彼女の教育方針は順位や成績などの優秀さを重視し、子供たちの個々の考えや、感情にあまり配慮されていないように描かれています。
娘がチョンア芸術高校入学の首席入学受験の際も、そこまで実力がないと分かっている子供に、首席で入ることを強要していました。
母親の影響を受け、娘は自分の意思や選択を自由に行うことができず、常に母親の期待に従って行動します。
そのせいで、自信や自己肯定感を高める機会を失っています。
彼女は心の中で常に不安定であり、精神的な問題を抱えているような情緒不安定な状態が描かれています。
ソジンは常に自分の子どもを優位に立たせたいと思っており、その為なら手段を選びません。
ソジンも父親から精神的な虐待を受けていましたが、その結果、ソジン自身も精神的に普通ではない状態が描かれています。
子供が可愛くて仕方ないし、社会的背景を考えると、幸せになるには人を蹴落としていかなければならなかったかもしれませんが、度を超すと・・・。
こんな事件もありましたね。↓
チョンア芸術祭の日、ペ・ロナの素晴らしい歌声に観客は魅了され、優勝が確実だと思われました。
そんな中、ソクフンとロナとの関係に嫉妬したり、不正で実力以上の結果を得ていることを指摘され、激怒したウンビョルは、トロフィーでロナを襲います。
昔、オ・ユニがチョン・ソジンにトロフィーで首を切りつけられた事件と同じように…。
そして、精神的に不安定になります。
さらに、このあと、ソジンは娘が何もしていなかったように証拠隠滅をはかります。
母親の世代にあった事が、同じように子どもたちの身にもおきたことはびっくりな場面でしたね!
負の感情をあらわにする際は、鬼婆のように怖いソジン!
物語の中で、ダンテやソジンのようなダークトライアド的な特徴を持つキャラクターは、他人を利用して自らの目的を達成しようとします。
親と子の中でも行われることもあります。彼らの行動は他者の感情や「境界」を無視します。
ソジンとダンテは、親子といえど、境界線を越えて、子どもの精神的な領域を脅かしている?
心の境界線が健全であると、自分自身をよく理解し、他人との関係をうまく調整できることを意味します。
自分の欲求や必要なことを理解し、他人とのバランスの取れた関係を築くことができます。
ソジンに対しても、ウンビョルは自分の気持ちをしっかり伝え、自分を無理やり巻き込もうとすることに拒否感を示しました。
ソクフンも、ある程度力がついてきてから、ひどい事をするダンテを拒絶し、従わないようになりました。ダンテを逆上させないように、うまく立ち回れるようにもなりましたよね。
子どもたちは次第に自分の気持ちを親に伝え、自分から前向きに選び、自分の好きなことや進みたい道を探求する姿が描かれています。
親との健全な境界線を築くことで、このドラマの子どもたち、特にソクフン、ソッキョン、ウンビョルは、精神的に自立し、素晴らしい変化を遂げました。
チョン・ソジンといい勝負になる位、鬼のように怖いソッキョンが、最終話近くの話で、アルバイト先の焼肉店でダンテに似たホームレスをお店に招き、食事を楽しんでもらっていました。
今まで見せたことのないような優しく前向きな、素敵な姿!微笑む姿をぜひ見てほしいです。
スリョンさんが亡くなった時には、母親のスリョンさんへ手紙を添え、ミン・ソラさんにも自分の代わりに天国で悪かったと伝えて欲しいと反省もしていましたね。
ソジンの子のウンビョルが、私は苦手だったのですが、最終話あたりには、とても素敵になっていて、見続けて良かったと思えました。
ミン・ソラさんが受けた仕打ちを思い出すと、子ども達のこんな成長を、喜ぶのもどうかとは思いますが、子ども達の心の変化や成長が描かれていたのには、心動かされましたよ。
自分をしっかり持ち、前向きに夢に向かって努力するペ・ロナ。その姿勢に感銘を受けたソクフンも、やがて彼女のことを好きになっていきます。
そして、わき役的な人物のように思える2家族の親と子の物語も面白いですよ!
少しだけ、ふれさせていただきますね。
ユ・ジェニは、親の賄賂により高校へ入学し、最初は、ソッキョンやウンビョルとともにペ・ロナをいじめる悪役として登場していましたが、最終的にペ・ロナと親友と呼べるような仲になっていきます。
カン・マリさんは、母親オ・ユニが捕まった後、ロナを慰め、親子で食事を提供しています。
最終話でも、食事に誘っていて心温かい気持ちを持つ親子として描かれていました。
カン・マリさんと娘のユ・ジェニは、最終話まで心温かい行動をしていますよ→カン・マリさんの胸の内に(ローガン・リーさんの件のことを話すセリフ)、私は共感してしまいましたー!最終話、ぜひ見てください!
父はイ・ギュジン、母はコ・サンア、息子はミニョク。
ミニョクは、影が薄いキャラクターのように思えますが、こちらも親の賄賂により高校へ入学し、当初いじめに加わっていましたが、最終話あたりには、とても素敵になって登場していますよ。
このドラマは、親子関係や人間関係について考えさせられる重要な作品だと思います。
観るたびに新しい発見があるかもしれませんし、視聴者それぞれが異なる視点で物語を受け取ることで、さまざまな考え方が生まれるでしょう。
感情の刺激もありますが、多くの人々に考える機会を提供してくれているように思えます。
素晴らしい物語に感謝しています。この記事を読まれた方々に豊かさや喜びが沢山集まりますように・・・
長々となりました。最後まで読んでくださりありがとうございます。
•彼らの行動や選択が、最終的に彼ら自身に影響を及ぼす過程が物語の重要なテーマの一つのように思います。その中で、親や他の大人たちの行動が子どもたちに与える影響も描かれており、こちらも、重要なテーマの一つだと思えました。
•今、ここに生きるすべての方に関係のある「心の境界線」。お子様との関係でも、度を超えるとトラブルの元となってしまう!そんな事も描かれているように私は感じました。
•複雑な物語なので、まだまだ勘違いしていることもあるかも知れません。興味をもたれた方は、ご自身でぜひ、じっくり視聴して、楽しんでみてくださいね!
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