ホトケノザは、ユーラシア大陸とアフリカ大陸が原産地で、シソ科のオドリコソウ属に属する二年草です。
春になると身近な場所でよく見かけられる花で、しかし春の七草の中に同じ名前の植物があるため、他の植物と混同されることがあります。
昔、春の訪れと共に野山で収穫された七草を用いて、お粥を作る習慣がありました。この風習は、1年中健康であることを願う儀式でもありました。
春の七草とは「セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ」の7種類の植物を指します。これらを使用して作るお粥は、春の訪れを感じさせる贅沢な味わいがあります。
実は、ホトケノザ(仏の座)と七草の中の「ホトケノザ」とされる植物は、カタカナで書くと同じなのですが、植物学的には別の種類の植物なんですよ。
仏の座(赤紫の花を持つシソ科のもの)とは異なり、春の七草のホトケノザには、「コオニタビラコ(小鬼田平子)」という別名があり、キク科の植物なんです。
春の七草の一つとして、ホトケノザ(仏の座)が誤解されることがありますが、実際には食用には適していません。
その理由は、ホトケノザ(仏の座)は、繊維質で青臭い香りがし、美味しくなく、また毒性を持っていないとはいえ、食用としては適さないからです。
ですので、ホトケノザが含まれる七草のお粥を作る際には、誤解しないように注意が必要です。
ホトケノザの葉は、縁にギザギザがあり、美しい半円形を描いています。とても、可愛い葉姿ですよね~!葉が茎を優しく包み込むように生えていています。
この独特の葉姿は、まるで仏様が座っている蓮華座に似ていると言われており、そのため「仏の座(ホトケノザ)」と名付けられました。
さらに、草姿が段々になって成長する様子は、まるで三階建ての屋敷の屋根のようでもありますよね、このような姿から、「サンガイグサ(三階草)」という別名がついたそうですよ。
とっても可愛いこの葉姿は、見る者を心躍る幻想の世界へと誘ってくれます。
開花時期は、主に3月~6月。基本的には秋に芽を出し、越冬して春に花を咲かせますが、秋の終わり頃に咲くこともあります。
私も、春でなく、涼しくなった秋頃に少しだけ花を咲かせたホトケノザを見たことがありました。温暖な地域では年間を通じて開花することもあるそうです。
そのようなホトケノザ(仏の座)の草姿から、仏様の教えを連想させるような花言葉「調和」「輝く心」が付けられました。
ホトケノザ(仏の座)は、春に紫がかった桃色の小さな花を咲かせます。花の小ささから地味な印象を受けるかもしれませんが、群生すると見応えのある景色を見せてくれます。
とても強健で、コンクリートの隙間からも生育して美しい花を咲かせます。
紫がかった花径約2cmのピンクの花を咲かせるホトケノザ(白い花を咲かせる品種も存在します)は、よく見ると、とても面白い形をしているんですよ。
ホトケノザの花は、「唇形花(シンケイカ)」と呼ばれ、その形状はまるで口のように見えます。花の下唇部分は2つに分かれ、濃い紫色の斑点模様が特徴です。花をそっと引き抜いて根元を吸うと、甘い蜜の味が広がるんですって!
この甘い蜜に引かれて、蝶やミツバチたちはホトケノザの花をよく訪れます。
咲かないまま結実する「閉鎖花」もあったりもするそうです。
知れば知るほど、神秘的な部分が多く、大好きな植物です。沢山、お花(開鎖花も)を目にして、お買い物途中だったのですが、カメラを向けてしまいましたよ。
春がもうすぐそこまでやって来ていますね。街中を歩いていると、他の雑草と共に美しい仏の座を見つけることができるかもしれません。
その微笑ましい姿は、自然界の中での和やかな共存を描いています。あなたの街でも、ぜひ仏の座を探してみてくださいね。
この情報が誰かの役に立ち、喜びをもたらすことを願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
•春が近づいてきましたね。でも、ホトケノザ(仏の座)の花は美しいけれど、食べることはできません(毒はない)。春の七草に入っているホトケノザとは違います。
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