彼岸花は中国原産の多年草で、日本には古い時代に渡来して帰化したと考えられています。葉が生えるのはいつなのか、どんな葉なのか、葉にも毒性があるのか、彼岸花の葉の特徴をまとめてみました。
彼岸花には、猛毒を持つ植物として知られていますよね、そのせいからか「曼殊沙華(マンジュシャゲ)」「ハミズハナミズ(葉見ず花見ず)」の他、ネガティブで怖いイメージの「火事花」「葬式花」「幽霊花」などたくさんの別名があります。
この画像は、彼岸花が蕾の頃の画像です。彼岸花は、葉をつけず、地上からぐっと伸びた花茎の先に、まるで火を吹いているかのような鮮やかな赤い花を咲かせるんです。花と葉は、同じ時期には咲いたり出たりしないことから、別名「ハミズハナミズ(葉見ず花みず)」がついたようです。
そして、開花までの速さは驚くべきもので、あっという間に花が満開になります(1週間の間)。
そういえば、彼岸花って、彼岸近くなると一斉に満開になって人の目をひきますよね(一般的に日本では9月から10月にかけて)。
とても珍しい不思議な植物です。
彼岸花は、全体にリコリンなどのアルカロイド系有毒成分が含まれています。これらを摂取すると、吐き気や腹痛、下痢、神経の麻痺などの症状が現れる可能性があります。そのため、彼岸花は昔から農作物を害獣から守るために田畑の周りに植えられてきました(また土葬の時代の墓地にも植えられていたのも同様の理由です)。
飢饉の際には毒抜きを施した彼岸花の球根からデンプンを取り出して非常食として利用されるなど、その毒性をうまく活用されてきた歴史があります。ですが、猛毒植物なので、適切な処理をしないで彼岸花を食べると、深刻な健康リスクが伴うことがありますので、絶対に食べるべきではありません。
彼岸花は、先に花が咲き、葉はあとから生えてくる球根植物です。10月中旬頃に、地表から出てくるようです。
撮影時期は2月です。葉は花のないときに生えるので、この葉を彼岸花の葉だと知っている方はほとんどいないのかも知れません。全体の毒があるので、葉も同じく食べれません。ニラに似ているし、葉だけが美味しそうに茂っているので、彼岸花の花だけを知っている方は、間違って食べてしまう恐れもありそうですよね。
水仙は彼岸花とは異なり、花と葉が同時に楽しめる美しい植物ですが、同様に毒性があるため、取り扱いには細心の注意が必要です。食べることは絶対に避けてくださいね。水仙の葉は、ニラに似ていることもあり、彼岸花の葉とも共通する特徴があります。
ニラなどを販売される農業者の方からすれば、知っていて当然の知識かもしれませんが、家庭菜園で野菜を育てる趣味をお持ちの方々にも、水仙や彼岸花の葉の特徴を覚えておくことが重要だと思います。
知っていれば、悲報を避けることができます、この情報が誰かの役に立ちますように…。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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