コラム

働くママ必見！“子どもが小学生になったら親は楽になる”は嘘？

更新日：2017.10.28

未就学児を持つ働くママたちの中には、「子どもが小学生になれば学童保育もあるし、仕事がやりやすくなるわ」と思っている人がいるかもしれません。しかし、共働き家庭を悩ませる「小1の壁」をご存知ですか？小学校に入学すると、どういった点で困ることがあるのか、今回は考えてみたいと思います。

「小１の壁」１：学童保育って便利なようで結構大変？！

働いているママにとってなくてはならない学童保育。放課後に子どもたちが過ごす場所として欠かせない場所ですよね。しかし単純に「学童保育があるから安心」というふうにはならないようです。
まず問題となるのが、預かってくれる時間。ほとんどが午後6時～7時までのため、フルタイムで働いているママにとってはもう少し延長してもらいたい時間帯です。しかも、午後5時に帰宅するなら同じ方面に帰る子どもたちで集団下校となっても、それ以降の時間はお迎えが必要というパターンもよくあります。もし、下の子どもを保育園に預けているのなら、保育園と学童保育の2か所へお迎えに行かなければなりません。
さらに大変なのが、夏休みなどの長期休暇には、給食がないためご飯を用意しなければならないこと。夏は衛生面でも気を使い、毎朝となると本当に大変ですよね…。学童保育によっては、PTAなど親の組織があるところもあり、役員の選出などで苦労することもあるようです。

「小１の壁」２：一番大変なのは子どもの心のケア

子どもが学童保育になじんで楽しく通えるならいいのですが、なかには環境に慣れることができずにストレスをためてしまう子もいます。小学校に入りたてのころは、幼稚園や保育園との違いに戸惑うこともあるよう。学童保育は異年齢の集団のため、人間関係も通常のクラスよりも複雑。登校から学童保育終了までの長い時間、そのような環境で過ごしているとすれば、ストレスを抱えて当たり前ですよね。
その結果、帰宅してから不安定な気持ちが爆発し、ヒステリックになったり、反抗的な態度を取ったりする子どもが出てきます。けれど、母親は夕食の準備など家事で忙しいため、子どもの心に寄り添う時間をなかなかとることが難しいですよね。学校生活に慣れてくれば余裕も生まれてきますが、入学したての小学校1年生の間は子どもも親も本当に大変なのです。

「小1の壁」３：保護者会、面談、子どもの宿題…

「小1の壁」として取り上げられるのは学童保育の問題だけではありません。保護者会や面談などあらゆる行事が平日に行われるため、フルタイムで働いているママは必要に応じて休みを取らなければなりません。保護者会の出欠は任意ですが、クラス役員選出など重要な内容が含まれるときは、できるだけ出席したいものです。役員制度は「在学中に必ず1回は役員をすること」など暗黙の了解がある学校が多く、どのタイミングで引き受けるかも悩ましいところです。
また小学校ではほとんどの連絡がプリントで行われます。小学校に入ったばかりのころ、子どもはまだプリントの管理が上手にできないので、配布物がないかどうかを親が気をつけていないと大事な情報をもらしてしまう可能性があります。
宿題も学童保育で必ずやってくる、というものではなく、子どもの自主性に任せているところがほとんど。ドリルの丸つけや音読のチェックなど、親がやらなければいけないことはもちろんあるのです。宿題をちゃんとやっているか、明日の準備をしているかなども最初のうちは親が一緒に確認しないとできないので夜はバタバタと大忙しに。
ほかにも、病気やケガ、友達とのトラブルなどで学校へ行かなければならなかったりと、仕事との両立は思いのほか大変です。

どうやって「小１の壁」を乗り越える？

では、「小1の壁」はどう乗り越えればいいのでしょうか。残業があって学童保育の終了時刻に間に合わないというときは、子どもを遅くまで預かってくれる民間の学童保育や、ファミリーサポートセンターなどにお迎えも含め一時的に預かってもらうなど、外部のサービスも検討してみましょう。
また、不安定になりがちな子どもの心に寄り添うため、帰宅後の家事の手間を極力減らして、夜は子どもとゆっくり過ごすという心構えも必要です。子どもが安心して学校へ行けることが一番大事なので、仕事も忙しく大変かもしれませんが、学校生活が軌道にのるまでは親がしっかり面倒をみることを優先してください。
また、気軽に相談できるママ友をクラスに作っておくことも重要です。分からないことを確認したり、友達関係やクラスの様子を聞いたり、急な用事で子どもを預かってもらったりなど、頼りにできる人がいるだけでママの気持ちは随分と楽になるはずです。
ただ、本当に困ったときは、時短勤務や残業なし、在宅勤務など働き方を変える方法を選ぶということも大事です。

＜プロフィール＞
けんざきゆり
webライター
2人の子どもを子育てする傍ら、新聞社での記者経験を生かして幅広いジャンルの記事を執筆中。結婚、子育てにまつわるライフスタイルの記事を得意としつつ、美容や音楽、流行のものなどにも好奇心を働かせ積極的に執筆活動を続けている。

写真© taniho - Fotolia.com

Profileけんざきゆり

webライター
2人の子どもを子育てする傍ら、新聞社での記者経験を生かして幅広いジャンルの記事を執筆中。結婚、子育てにまつわるライフスタイルの記事を得意としつつ、美容や音楽、流行のものなどにも好奇心を働かせ積極的に執筆活動を続けている。

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