コラム

我が子が世界で活躍するには?各国の“イマドキ幼児教育”徹底比較

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我が子が世界で活躍するには?各国の“イマドキ幼児教育”徹底比較
子どもは国の宝。「教育をみればその国の将来がわかる」とまで言われますが、では、世界の「幼児教育」はどのように行われているのでしょうか?
最近では日本でも「我が子には、世界で活躍する人間になってほしい!」と願っているママは多く、それならばまずは世界で行われている教育を知ることも大事ですよね。

そこで今回は、世界から注目される「フィンランド式幼児教育」を含め、イマドキの世界の幼児教育を徹底的に比較してみたいと思います!

個性や得意分野を伸ばす「アメリカ」の幼児教育

アメリカは幼児教育に関心が高い国のひとつで、「ヘッドスタート」と呼ばれるプログラムがあります。
これは、アメリカの健康および人的サービス省が実施するプログラムで、教育の機会を均等に与えるためのもので、アメリカ全土で48000以上の教室があるそうです。

具体的には、低所得者層の3歳~4歳の子どもを対象とした就学支援で、就学前に「アルファベットが読めるようになる」「10までの数がカウントできる」ことを目標としています。

また、アメリカでは世界中で活用されている「ドーマン博士」が開発した幼児向けのCDやパソコンソフトなどの教材も人気です。
日本の幼児教育では協調性が重視される傾向がありますが、アメリカでは「個性や得意分野」を伸ばすことを重視するようです。

無償で行われる「イングランド」の幼児教育

イングランドにおける幼児教育の最大の特徴は、「無償」で行われることです。義務教育が始まる前の2年間(3~4歳)、1日2.5時間x週5日の教育を無償で受けられるのです。
私立・公立を問わず、条件さえ満たせば地方自治体から経費が支給される仕組みです。

また、イングランドには「チャイルド・マインダー」と呼ばれる資格があり、有資格者は生後数カ月~8歳までの子どもを自身の子どもを含めて6人まで保育可能。
チャイルド・マインダーは100年ほど前に生まれ、現在ではイングランドの国家職業基準資格であり、幼児教育のひとつとして認められています。

幼児教育の発祥の地「ドイツ」の幼児教育

ドイツは世界で初めて幼稚園が誕生した、幼児教育・発祥の地。そんなドイツの幼児教育で有名なのが、哲学博士で神秘思想家のルドルフ・シュタイナーが提唱した「シュタイナー教育」です。

シュタイナー教育の最大の特徴は「人間の成長を7年毎に区分」していることで、0歳から7歳までにあたる第一7年期は「意思の成長」のとき。
具体的には、“色彩を通して心を育てる”“音楽に合わせて体を動かす”“詩の朗読を聴かせる”など、「感性・感覚」が重視された教育です。

また、ドイツではフリードリッヒ・フレーベルが提唱した「フレーベル幼児教育」も広く知られています。これはロマン主義に基づく幼児教育で、「幼児の神性をどう伸ばすか」を重視していますが、日本人にはちょっと理解しにくいかもしれませんね。

天才を生み出す「ユダヤ人」の幼児教育

ユダヤ人は世界人口の0.25%ほどにも関わらず、ノーベル賞の受賞率はなんと20%もあるそうです。まさに天才を生み出す確率の高さは世界一!
そんなユダヤ人は幼児教育を重視しているようで、幼少期から母親による英才教育が始まり、さらにユダヤ教の教えによる道徳教育も徹底的に行われると言います。

3歳で文学の読み書き、4歳でモーゼ5書の暗唱、5歳で予言書と聖文学、タルムードを学び始めるとか。ユダヤ人が世界中で「学びの民」と呼ばれるのも頷けますね。

ユダヤ人はユダヤ教の教え「タルムード」により、他人と違うものを発見したり、逆境をチャンスと捉えたり、お金より時間を大切にしたりすることを学びます。
さらに、生涯学ぶこと、知識より知恵を重視すること、相手の話は自分の話の倍聞くことなどを身につけていくそうです。
何を学ばせるかということより、学ぶ姿勢を教えることが大切なのかもしれませんね。

世界から注目される「フィンランド」の幼児教育

フィンランドは、世界でも知られる教育大国。最大の特徴は「ジェンダーフリーの教育姿勢」と「無料の教育費」で、全ての人が平等に教育を受けられる環境が整っています。
最近では「幼児教育」が世界から注目されているようです。

フィンランドの幼児教育では、個人の幸福の促進、思いやりの育生、自主性・独立性の育成を重視。勉強より、人としての土台を築き、学ぶ喜びや学びへの興味を育むことが大切と考えられています。
また、学問の基礎となる国語力を重視し、家庭では積極的に絵本の読み聞かせなどが行われているようです。

フィンランドでは出産や育児に対する助成金制度や、父親の産休に対する助成金制度が充実しています。また、日本の幼稚園にあたるデイケアセンターやファミリーケアセンターがあり、親をサポートするチャイルドホームケアというシステムも人気だそう。
さらに、幼児がいる家庭を支援するグループもあり、育児がしやすい環境が整っていることも世界から注目される要因かもしれませんね。

イマドキの世界の幼児教育はいかがでしたか? ところ変われば教育方法もさまざま。日本の将来を背負う子どもたちのためにも、良いものは日本でも積極的に取り入れてもらいたいものですね。

<プロフィール>
ナツキレイ
フリーライター/日本語家庭教師
タイ在住を経てオーストラリアへ。現在はオーストラリアの田舎で日本語を教える傍ら、ライターとしても活動。政治・経済・教育などの分野から、子育て・旅行・セレブ情報など生活や趣味の分野まで幅広いジャンルで執筆中。定期的に英語のニュース・雑誌サイトの記事を翻訳してリライトも行う。日本生まれ海外育ちの2児の母。

写真© maynagashev - Fotolia.com
フリーライター/日本語家庭教師。タイ在住を経て、オーストラリアで日本語を教える傍ら、ライターとしても活動。政治・経済・教育などの分野から、子育て・旅行・セレブ情報など生活や趣味の分野まで幅広いジャンルで執筆中。定期的に英語のニュース・雑誌サイトの記事を翻訳してリライトも行う。日本生まれ海外育ちの2児の母。
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