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コラム

防犯グッズは役に立つの?防犯ブザーと携帯電話の落とし穴

幼稚園や保育園に通う子どもは、保護者に付き添われたり、園バスで登園するため、1人になる時間はそうそうありませんが、小学校にあがった途端に、登下校をはじめ1人になる時間が生まれるもの。
親としては、自分の目の届かないところで子どもが危険にさらされていないか心配になってしまいますが、だからといって、登下校について行ったり、放課後に友達と遊ぶ子どもにずっとくっついているわけにもいきませんよね。
そこで、子どもに防犯グッズを持たせるご家庭も多いかと思いますが、はたして「防犯グッズを持っていれば安心なのか?」ということについて、今回はお話したいと思います。

防犯ブザーの落とし穴

通学路などでの連れ去りをはじめとした犯罪被害防止のために、子どもに持たせる防犯グッズの代表といえば「防犯ブザー」や「ホイッスル」ですよね。
最近では、小学校入学時に防犯ブザーやホイッスルが学校で配布されることが多くなり、防犯ブザーは全国の80%以上の小学校で配布されているほどです。
中学校は小学校に比べると配布率は低いものの、女子生徒のみに配布されたり、男女ともに配られている地域もあります。
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では、この防犯ブザー、実際の緊急場面でどれだけ活用されていると思いますか?
私が実施した調査では、声かけやつきまといなどの行為に遭遇した小学生およそ15%のうち、防犯ブザーを使用したのは1.9%にすぎませんでした。
その理由の1つに、防犯ブザーはもらったものの、操作の仕方や、どんなときに使用するべきものなのかという具体的な指導を家庭で受けていないことなどが挙げられます。
また、ランドセルに取り付けた防犯ブザーは、放課後に遊びに行くときや、塾などに行くときには携行していない場合が多いのです。
そのほかにも、配布された防犯ブザーが小学校低学年のうちに故障してしまったり、破損してしまったりすることが多くあり、そのことで持ち歩かなくなる例が少なくないようです。
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これらのことからわかるのは、子どもに防犯グッズを持たせて安心するだけではなく、日頃から、電池切れや故障していないかなど大人による継続的なメンテナンスが大切だということです。
毎朝、または遊びに出かけるときに、子どもに防犯ブザーを鳴らさせれば、電池切れなどのチェックはもちろんのこと、犯罪被害に遭わないための意識を高めさせることもできますし、操作方法に慣れることもできますよね。
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もし、小学校生活の6年間で壊れてしまったら、そのままにせずに子どもと相談しながら鳴らしやすい防犯ブザーを家庭で用意し直してください。
ひもを引くだけの防犯ブザーでさえ、緊急時には鳴らすのが容易でない場合もありますが、周囲に危険を知らせる手段の1つとして携行することをオススメします。

キッズ用携帯電話・スマートフォンの落とし穴

家庭によっては、防犯ブザーやホイッスルだけでなく、キッズ用携帯やスマートフォンを持たせている場合もあるかと思います。
携帯電話が爆発的に普及している昨今においては、中学生のスマートフォンを含めた携帯電話端末の所持率は70%以上といわれています。
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携帯電話には、持っている人の居場所を追跡できるGPS機能が内臓されているものがありますが、そうした携帯電話を持たせているご家庭もあると思いますが、離れたところにいる子どもの居場所がわかったとしても、子どもの目の前に立ちはだかる危険にすぐに対処するには、当然ですが時間的、物理的な問題が存在しますよね。
たしかに“子どもの居場所がわかること”は、親にしてみれば、せめてもの安心材料ではありますが、それが「(イコール)子どもの安全ではない」ということも認識しておいてほしいと思います。
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さらに、子どもに携帯電話やスマートフォンを持たせることで、どこにいても連絡が取れるという点では安心ですが、その反面、子どもの行動が不規則になりがちです。
あらかじめ帰宅時間を決めて外出したとしても、友だちの都合やその場の流れで帰る時間を前後させたり、「連絡を入れればいい」と安易な考えになりがちだからです。
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以上のように、子どもの安全確保は、防犯グッズなどの“モノ頼み”だけでなく、また、子ども任せでもなく、「親などの大人が迎えに出る」「子どもに決まりを守るように大人たちが指導する」「子どもが自分の判断で安全な行動がとれるようにするための安全教育を大人がする」といった、大人の関わり方が合わせて必要なのです。
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これらのことをふまえ、防犯グッズを有効に活用するための“宮田の7カ条”をご紹介します。
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1.「防犯グッズを持っていれば安全」と過信しない
2.電池切れ防止や防犯意識を高めるために、出かける前に子どもにブザーを鳴らさせる
3.親子で防犯グッズの操作方法を確認し、練習する
4.防犯グッズの故障に素早く対応するために、大人による継続的なメンテナンスを心がける
5.登下校以外でも防犯グッズを身に付ける習慣をつける
6.“親の安心”と“子どもの安全”はイコールでないことを理解する
7.予定変更連絡よりも、決めた約束を守ることを優先させる

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いかがでしたか? 防犯グッズは、あくまでも補助するものであることを忘れずに、そのうえで、必要なときには防犯グッズを活用できるように親子で備えてほしいと思います。
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<プロフィール>
宮田美恵子
順天堂大学医学部協力研究員。日本こどもの安全教育総合研究所理事長(特定非営利活動法人)。大学で学生への講義のほか、児童・生徒の授業、および成人を対象とした市民安全のための生涯学習活動にも力を入れている。新聞・雑誌・テレビ・ラジオなど多数に出演(安全教育学)。
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※当記事の内容を引用する場合には、必ず出所を明記してください。
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●日本こどもの安全教育総合研究所HPはこちら
http://www.kodomoanzen.org/
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写真© milatas - Fotolia.com
執筆者:宮田美恵子

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