ついに夏休みに突入!学校から出される大量の宿題の中で親が頭を悩ませるのは、なんといっても自由研究のネタ探しですよね。そこでおすすめしたいのが、ジャーナリストの池上彰さんがこれからの日本を担う小学生に必要な教養ネタを厳選した新刊『池上彰のこれからの小学生に必要な教養』。
SDGsはこれからの時代を生きる子どもたちがしっかり学んでおきたいトピック。今回は、SDGsの章から抜粋・一部改変してご紹介します。
先進国が捨てる食べ物の量は、途上国に届けられる食料より多いという現実
世界には、生きるのに必要な最低限の量さえ食べられない人がいる一方で、食べ物を捨てる人もいます。捨てているのは先進国の人たちです。食べられるものを捨てることを、フードロスといいます。
出されたものを「きらいだから食べない」「食べきれないから残しちゃう」など、あなたにもフードロスの経験がありませんか?
WHOやWFPは、食べ物が足りない途上国に食料を届けています。一方で、先進国の人たちが捨てている食べ物の量は、途上国に届けられる量より多いのです。私たちが捨てる食べ物が途上国に行き渡れば、支援をしなくてもすむということです。
先進国は食べ物の輸入もします。たとえば日本の牛肉は、外国産のものが多いですね。輸入するのに船や飛行機を動かして多くのエネルギーを使い、二酸化炭素も出しています。
環境に負荷をかけて運んできた食べ物を結局は捨てている。こんなもったいないことはありませんね。
世界では1年間に作られた食品の40%がゴミに
日本で捨てられる食品だけで、世界中に支援されている食品の量を超えています。先進国全体のフードロスは、たいへんな量なのです。※「食品ロス削減関係資料(令和4年6月14日版)」(消費者庁消費者教育推進課食品ロス削減推進室)より作成
世界中でいろいろな試みが
食べ物を無駄にしない法律を作る
フランスでは、売れ残り食品を捨てると罰金です。イタリアでは、余った食品を寄付すると税金が優遇されます。
必要な人に届くしくみを作る
食品を捨てずに、必要としている人に届けるフードドライブなど、フードロスを減らすしくみも広がってきました。
捨てていた食べ物を利用する技術を開発
捨てられるはずだったパンや果物からビールを造るなど、フードロスを減らすさまざまな技術が開発されています。
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池上 彰(いけがみ・あきら)●1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、NHK入局。2005年よりフリージャーナリストとして活動。著書累計750万部超。