プレスリリース

横浜美術館による若手作家をご紹介する企画「New Artist Picks」。今年は「柵瀬茉莉子展|いのちを縫う」を開催!

New Artist Picks「柵瀬茉莉子展|いのちを縫う」 会期:2020年3月14日(土)~4月12日(日)

横浜美術館では、将来活躍が期待される若手作家を紹介する小企画「New Artist Picks(NAP)」を年に1度開催しています。今回は、柵瀬茉莉子(さくらい・まりこ/1987年生まれ)の個展を開催します。「縫う」という行為を通して、いのちの物語を紡ぐ柵瀬茉莉子、公立美術館での初個展となります。


柵瀬茉莉子 《いとの日‐2》[部分]2019年  花びら、葉、銀糸、髪の毛、猫の毛、祖母のトレーナー 60.0×54.0cm 作家蔵


柵瀬茉莉子(さくらい・まりこ)は一貫して「縫う」ことを表現手段とし、主に木片や木の葉、花びらといった自然物を素材に制作してきました。それはひと針ずつ素材を縫うという手作業を通して、自然物に刻み込まれた時の記憶を辿り、その記憶を目に見える形で留める行為と言えます。


本展では、これまでの作品の展開を追うとともに、生まれ育った佐島(神奈川県横須賀市)を舞台とした作家の個人史をテーマに新作を発表します。それらは、刺繍を教えてくれた亡き祖母への思い出や、自然豊かな土地の開発に対する違和感など、作家の個人的な記憶に由来するものです。一見私的な表現にも見えるこれらの作品には、いのちある全てのものへと注がれた作家のあたたかな眼差しと、やがては朽ちてゆく生命の儚さに寄せた普遍的な共感が満ち溢れています。柵瀬にとって縫うこととは、生きるものと朽ちてゆくものへの祈りと鎮魂の思いを込めた所作であり、その思いを紡ぐ糸の縫い目が、道端に落ちていたら気にも留めないような素材に新たないのちを吹き込んでいます。


柵瀬茉莉子 《木を縫う-87》[部分] 2016年  樹皮、金糸、4.5×2.5×0.5cm 作家蔵

会期中にはCafé小倉山でも小展示を行うほか、アーティストトークとワークショップ「木の葉を縫う、持ち歩く」を開催いたします。若手作家のみずみずしい感性による作品を、ぜひこの機会にご覧ください。


プロフィール



1987年 神奈川県横須賀市生まれ
2010年 筑波大学芸術専門学群構成専攻クラフト領域(木工)卒業
2012年 筑波大学大学院人間総合科学研究科博士前期課程芸術専攻クラフト領域(木工)修了
現在、横浜市在住


主な個展
2008年 「コノハ」アートギャラリーT+筑波大学、茨城2011年 
「木を縫う―モアノとミノムシ―展」Galerie Moineau、東京
「木を縫う」GALERIE PARIS、神奈川
2013年 「Under 35」キュレーション森田彩子 BankART Studio NYK、神奈川
2014年 「柵瀬茉莉子展」GALLERY RUEVENT、東京
「柵瀬茉莉子展」Gallery Gigi、神奈川
「地図にない島」SILVER SHELL、東京
2015年 「木と刺繍」LIBRE、東京
2016年 「記憶を辿る」GALERIE PARIS、神奈川

 


関連イベント

アーティストトーク 
作家自らが作品について語ります。



柵瀬茉莉子 《「木の葉を縫う、持ち歩く」2020春WSイメージ》 2019年

ワークショップ「木の葉を縫う、持ち歩く」 参加者募集中!
柵瀬茉莉子を講師に迎え、手提げ袋に木の葉を縫い世界に一つのトートバッグをつくります。前半は作家の話を聞きながら展示作品を鑑賞し、柵瀬が取り組む「縫う」という表現への理解を深めます。後半は、作家と同じ手法で、木の葉をトートバッグに縫い留める活動をおこないます。完成したバッグを持ち帰り、作品に刻まれた時間と日常が交じり合っていくのを味わいましょう。





開催概要

 New Artist Picks「柵瀬茉莉子展|いのちを縫う」



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