土間とLDKが直結！仕切りを無くし家族がつながる家の間取り実例

【Kさん宅（埼玉県）】の間取り実例

貸マンションにお住まいだったときに2人目のお子さんが生まれ、家づくりをスタートさせた加藤さん。「せっかく建てるなら、変わった楽しい家がいいなと思いました」。設計事務所はネットで探し、創意工夫に満ちた家づくりが得意な「スターディ・スタイル」に依頼することに。

プランニングで加藤さんがぜひにと希望したのは、土間だったとか。「祖父母の家には土間があって、農作業の合間には居間に上がらず土間で休憩していました。そんな、家の内と外の接点になるような空間が欲しかったんです」とご主人。縁側風のベンチも設けた土間は、どこか懐かしく、ほっとできるスペースになりました。

空間のつながりにもこだわって、1階の扉や壁をほとんどなくした結果、土間とLDK、大きな窓の外の庭や空までもが一体化した、驚くほど広々としたスペースが実現。「家が完成して中に入ったとき、この開放的なサイズ感はすごいな、と驚きました（笑）」

さらにキッチン上部は吹き抜けにして、2階の廊下とつながるつくりに。家全体が途切れることなくつながっているから、のびやかで気持ちよく、家族が離れた場所にいても会話ができ、常に気配も感じられます。

間取りのこだわりポイント

家の内と外をつなげる広々とした土間は開放的でやすらげる場

部屋の仕切りを極力なくし、空間も家族もつながる家に

オーダー家具での計画的な収納によって、すっきりと暮らす

1F　土間&LDの間取り・レイアウト

玄関を開けると驚きの開放感が！　長さ3間半の土間からはリビングが直接広がって壮観です。土間は子どもが遊んだり、大人がほっこりしたりできて、暮らしにうるおいが生まれました。

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土間にはベンチも設けてやすらげるスペースに。ベンチは集成材を壁に対して直角に張り、縁側風に仕上げました。仕上げの塗料を家族で塗ったので愛着あるスペースに。

玄関とリビングの一部の壁をホワイトボード仕上げに。「アイデアペイント｣という塗料で仕上げた壁は、専用のペンで描けば布で消せます。写真のイラストは設計の長藤さんによるもの。

アクセントになる壁紙やボルダリングなど遊び心もたっぷりと

ご夫妻のもうひとつのこだわりは｢子どもが遊べる家」。子ども部屋にはロフトを設け、手前の壁にカラフルなボルダリングのホールドを設置しました。子どもたちはこれを使ってスイスイとロフトへ。リビングの壁の1面はホワイトボード仕上げに。布で簡単に消せるので、大胆にお絵かきしても大丈夫。もちろん土間も格好の遊び場となり、縄跳びもできるとか。

家が完成してから家族がふえ、3人のお子さんの元気な声が響く加藤さん宅。日々の暮らしを「楽しい！｣と実感できる、理想のわが家になりました。

1F　LDKの間取り・レイアウト

【こうしてよかった！】構造上必要な柱を利用して壁を設け、冷蔵庫置き場に

じゃまな柱を逆手にとって設けた冷蔵庫を囲む壁は、黄色い壁紙を張ってポイントに。長いキッチンカウンターはパソコンスペースやパンこね台にも。

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1F　土間＆LDの間取り・レイアウト

土間は外とつながっている感覚にしたくて、できる限り大きな窓を。キッチンの壁面にも大きな窓を開けたので、風通しのよさは抜群。

パブリックな1階からプライベートな2階へと奥まっていく感覚にしたかったので、階段はオープンなつくりにせず壁で仕切って。

１F　キッチンの間取り・レイアウト

【こうしてよかった！】壁の幅いっぱいにキッチンカウンターを造りつけて多目的に活用

調理中、ご夫妻がスムーズにすれ違えるよう、通路の幅を広めに。カウンタートップはウォールナット集成材をガラスコーティング。吹き抜けを通して2階にいる家族と会話ができたり気配を感じられます。青空を切りとるピクチャーウインドーで「キッチンに立つのが楽しくなりました！」

１F　和室の間取り・レイアウト

【こうしてよかった！】入り口部分の壁と天井は黒くペイント。まるで異空間に入っていくよう

客間としても利用する和室は独立した空間に。扉を開けると他のスペースとは趣が全く異なる、和風モダンの世界が広がって。

2F　子ども部屋の間取り・レイアウト

子ども部屋の入り口にあたるロフトの下は、天井高を180㎝と思いきり低く抑え、秘密基地にもぐり込むワクワク感を演出。天井に高低差を設けて空間にメリハリをつけ、のびのびしたり、こもったりと豊かな五感をはぐくみます。

天井が低い部分はこもれる感覚。カラフルな色も楽しい子ども部屋になりました。　ロフトに上がる壁面に、ネットで見つけた、船や蝶などの形のカラフルなホールドをつけてボルダリングのボールドに。壁を十分に補強して設置しました。

外観のレイアウト

キューブ状のシンプルな外観。四角く切りとったような玄関ポーチに、施工時につくってもらった水色のポストがアクセント。 洗濯物干し場をインナーバルコニーにしたので、出かけてから雨が降り出しても安心。

設計のポイント

間取り図

設計士プロフィール

スターディ・スタイル一級建築士事務所

長藤昌靖さん

1972年生まれ。大学卒業後、カーテンウォールなどの外装設計を経て、現設計事務所に所属。「機能的融美」という言葉をmottoに、日々、事を成している。

設計のポイントは、型にはまらず、いかようにも使っていい自由な家。土間からリビング、キッチン、そして吹き抜けを通して2階へとつながる、フリーなオープン空間をつくりました。ホワイトボードの塗料で仕上げた壁や、青空を望むピクチャーウインドー、ロフトに上がるボルダリングのホールドなど、お施主さんの意向を伺いながら、遊びの要素を随所にとり入れました。土間と対面のキッチンには水平に広がる大きな窓を設け、視線も風も抜ける快適性も得ました。

ご家庭プロフィール

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