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これも更年期?「最近、寝た気がしない」をスッキリ快眠に!不眠チェックリスト&対処法【医師監修】

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これも更年期?「最近、寝た気がしない」をスッキリ快眠に!不眠チェックリスト&対処法【医師監修】

「更年期になってから、寝つきが悪くなった気がする」「夜中になぜか何度も目が覚めてしまう」

更年期になると、不眠の症状があらわれる方もいます。心身の不調が出やすい更年期……眠れないとますますストレスがたまってしまい、つらいですよね。

今回は、更年期の不眠と対処法について解説します。この記事を参考に、朝までぐっすり眠れるからだづくりをしていきましょう。(文/医師 木村眞樹子)

更年期の不眠症状チェック!

更年期女性の約半数が不眠になる[*1]ともいわれていますが、不眠が続くとだるくなったり集中力が落ちたり、憂鬱な気分になったりなど、さまざまな不調につながります。

まずは自分に不眠の症状がないかどうか、次のチェックリストで調べてみましょう。過去1か月程度をふり返ってみてください。

<不眠症状チェックリスト>
・布団に入ってから寝つくまで、いつもより時間がかかる
・夜中に寝ている途中で目が覚める
・今までの起床時間よりも2時間以上早く起きてしまい、そのあと眠れなかった
・睡眠時間は足りているのに、寝不足な感じがする
・日中の眠気が強い
・寝たりなくてイライラする・調子が悪い

当てはまるものがある方は、不眠の症状が出ている可能性があります。

1.不眠には4つのタイプがある

不眠には次の4つのタイプがあります。

<不眠の症状タイプ>
・入眠障害:寝つきが悪くなる
・中途覚醒:夜中に何度も目が覚める
・早朝覚醒:早朝に目覚めて、眠れなくなる
・熟眠障害:睡眠時間は足りているのに、ぐっすり眠れた感じがしない

更年期にはとくに、寝つきが悪くなったり、夜中に目覚めてしまったりする症状が強く出る方が多いようです。

2.更年期に不眠になるのはなぜ?

更年期には動悸やほてりが夜中に起こりやすくなり、不眠につながると考えられています。

女性ホルモンの減少や更年期特有のイライラ症状も、睡眠を妨げる可能性があるようです。

また、男女問わず、加齢そのものが不眠の原因になっているケースもあり、更年期女性の不眠にはさまざまな要素が絡んでいるといわれています。

更年期の不眠への対処法とは?

更年期の不眠を改善する方法を3つご紹介します。

不眠をがまんしたり放置したりしてしまう方も多くいらっしゃいますが、無理をしないことが大切です。

これからお伝えする対処法を続けても不眠が改善しない場合には、心療内科や婦人科への受診を検討しましょう。

1.目覚めたらすぐ日光を浴びる

朝起きたら、すぐにカーテンを開けて日光を浴びましょう。

日光の刺激で体内時計が整うとからだが活性化し、夜には睡眠ホルモン「メラトニン」が分泌されて、眠くなるというリズムができます。

2.日中はアクティブに過ごす

不眠が続くと気がふさぎがちになるかもしれませんが、気分転換も兼ねてアクティブに過ごすことが大切です。アクティブに過ごすことで、夜にしっかり眠れるようになります。

趣味の時間を作ったり、ジョギングやウォーキングのような有酸素運動を行ったりするのもおすすめ。ただし、夜に運動するとからだが興奮して不眠につながるため、運動は日中に行いましょう。

3.寝る前はリラックスする

寝る前はお酒やカフェインなど刺激の強いものは避け、リラックスしましょう。

パソコンやスマホの画面から出るブルーライトは脳を刺激して寝つきを悪くするため、寝る前は使わないことをおすすめします。

間接照明の下でゆったり過ごすといいでしょう。

更年期の不眠には漢方薬もおすすめ

更年期の不眠、イライラなどの症状がある方には、漢方薬もおすすめです。

産婦人科学会でも、全体的な心とからだのバランスの乱れを根本から回復させるための薬物療法のひとつとして認められています。

漢方医学には「気・血・水(き・けつ・すい)」という概念があり、気の流れが滞ったり心身のバランスが乱れたりすると、不眠になると考えられています。

漢方薬は西洋の睡眠薬とは異なり、直接的に眠りを誘発するものではありません。気血水の乱れを整え、自然なかたちで睡眠に導いていくものです。

自然の生薬由来の成分でできており、一般的に副作用が少ないとされるのも漢方薬のメリットといえるでしょう。

また、漢方薬はからだ全体のバランスを整えるため、更年期に起こるさまざまな不調も同時に改善されます。

<不眠症状のある更年期の方におすすめの漢方薬>

・酸棗仁湯(さんそうにんとう)
心身が疲れ、不安があって眠れない方の不眠症などに用います。

・加味逍遙散(かみしょうようさん)
体質が虚弱で、疲れやすく、精神不安などがある方の更年期障害などに用いられます。婦人科でとてもよく処方される代表的な漢方薬です。

・抑肝散(よくかんさん)
体質が虚弱で、神経がたかぶっている方のイライラや不眠などに用いられます。

ただし漢方薬を選ぶときには、その人の状態や体質に合ったものを選ぶことが重要です。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。

どの漢方薬が自分に合うのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。漢方に詳しい薬剤師が一人ひとりに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅まで郵送してくれますよ。

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生活習慣を整えて更年期の不眠を解消しよう!

更年期の女性には不眠で悩む方が多いです。良質な睡眠をとるためには、朝日を浴びて体内時計を整えたり、運動でからだにほどよい疲れを与えたりすることがおすすめ。夜はリラックスして過ごすことも大切です。

生活習慣への配慮にくわえて、漢方で心身のバランスを整えることも不眠解消に役立ちます。専門家に、気軽に相談してみてくださいね。

みなさんがぐっすり眠ってすこやかな毎日を過ごせるよう、応援しています。
<参考文献>
[*1]https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-005.html

<この記事を書いた人>

医師 木村 眞樹子
医学部を卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事。
妊娠、出産を経て、産業医としても活動するなかで、病気にならないからだをつくること、予防医学、未病に関心がうまれ、東洋医学の勉強を始める。
臨床の場でも東洋医学を取り入れることで、治療の幅が広がることを感じ、西洋薬のメリットをいかしつつ漢方の処方も行う。
また、医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行なっている。

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