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これも更年期のせい?我慢できないデリケートゾーンのかゆみ、正しいケアを薬剤師が教えます!

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これも更年期のせい?我慢できないデリケートゾーンのかゆみ、正しいケアを薬剤師が教えます!

不快なデリケートゾーンのかゆみ。

かゆみが出てもかんたんには掻くことができない場所ですから、とてもつらいですよね。相談しづらい部分なので、かゆみが気になっていても誰にも言えずに悩んでいる女性は多いのではないでしょうか。

デリケートゾーンは皮膚が薄くて繊細なので、トラブルが起こりやすい場所です。さらに、更年期には女性ホルモンの乱れによっても、かゆみが起こりやすくなります。

この記事では、更年期に起こりやすいデリケートゾーンのかゆみのケアについてご紹介します。
(文/薬剤師 越智屋(おちや)ノマ)

更年期にデリケートゾーンのかゆみが起こる原因とは?

更年期女性にデリケートゾーンのかゆみが起こりやすくなる理由は、3つあります。

1.エストロゲンの低下

更年期には、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌が減少するため、全身の肌が乾燥しやすくなります。

もちろん、デリケートゾーンも例外ではありません。今までなんともなかったおりものシートなどが刺激となって、かゆみが出る場合もあるのです。

さらに、更年期にはおりものが減るため、膣の自浄作用が弱まり炎症や感染が起こりやすくなります。

2.下着やナプキンなどによるかぶれ

デリケートゾーンは皮膚が薄くて繊細な場所。きつい下着でしめつけられたり、ナプキンやおりものシートでこすれたりすると、かぶれてしまうことがあります。

常に下着で覆われているためデリケートゾーンは蒸れやすい環境です。蒸れは肌のバリア機能の低下につながるので注意しましょう。

3.感染症の可能性も

カンジダ(カビの一種)などの感染症が、デリケートゾーンのかゆみを引き起こしている場合もあります。

デリケートゾーンは蒸れやすく、皮脂や汚れもたまりやすいため細菌や真菌(カビ)などが繁殖しやすい環境です。湿疹をともなう強いかゆみや、おりものの異常などがある場合は、皮膚科を受診しましょう。

デリケートゾーンのかゆみへの対処法は?

デリケートゾーンのかゆみに対処する方法を5つご紹介します。

1.ナプキンやおりものシートはこまめに替える

デリケートゾーンが蒸れていると雑菌が繁殖しやすくなるため、ナプキンやおりものシートはこまめに交換して清潔に保ちましょう。

2.デリケートゾーンは優しく洗う

デリケートゾーンは皮膚が薄いため、強くこすってはいけません。肌に優しい洗浄剤を泡立ててこすらずに優しく洗いましょう。

膣には自浄作用があるため、膣の中まで洗浄剤で洗う必要はありません。

3.トイレットペーパーで強くこすらない

排尿のたびにトイレットペーパーで強くこすっていると、肌が荒れてかゆみを起こしやすくなります。

トイレットペーパーはそっと押し当て、しばらく動かさないで吸いとるのが正しいふき方です。

4.タイトなパンツスタイルやしめつける下着は避ける

蒸れやこすれは皮膚トラブルのもとになるため、しめつけの強い下着やパンツスタイルなどは避け、できるだけゆったりとした服装を選びましょう。

下着は肌に直接触れるものなので、綿のように肌に優しい素材を選ぶのがおすすめです。

5.ストレスや疲れをためこまない

強いストレスがあると、エストロゲンの分泌が乱れるため、更年期のさまざまな不調が起こりやすくなります。

また、疲れがたまると免疫力の低下につながり、雑菌などへの抵抗力が弱まってしまうことも。日ごろから心とからだをしっかり休め、体調を整えることが更年期女性には欠かせません。

睡眠をたっぷりとる、適度な運動をする、バランスのよい食事を摂るといった基本的なストレス対策が、かゆみなどの不調をやわらげてくれるでしょう。

ホルモンバランスの乱れによるかゆみには漢方薬もおすすめ

「更年期になってから、デリケートゾーンがかゆくてたまらない」「デリケートゾーンのかゆみや更年期の不調をなんとかしたい……」

このような悩みがあり、からだの内側から根本的にデリケートゾーンのかゆみを改善したい方は、皮膚科の治療に使われている漢方薬を試してみてはいかがでしょうか?

漢方医学ではデリケートゾーンを含む皮膚のかゆみは、血の循環の滞りによって酸素や栄養が全身に行き渡らず、皮脂や汗の分泌低下が起こることが原因のひとつと考えられています。

漢方薬は、女性ホルモンのバランスや自律神経の乱れを整えることを目指します。そのため、更年期の長引く不調でお悩みの方に、ぜひ試していただきたいお薬です。

<かゆみを伴う更年期の不調におすすめの漢方薬>

・温清飲(うんせいいん):体力が中等度で、皮膚がかさかさして色つやが悪く、のぼせがある方
漢方医学では皮膚に熱がこもると炎症やかゆみが生じ、「血(けつ)」が滞ると皮膚の炎症が悪化しやすくなるとされています。温清飲はからだにこもった熱を冷まし、「血」を補うことで皮膚の不調や更年期障害に伴うイライラなども改善します。

ただし、漢方薬を選ぶときには「その人の状態や体質に合っているか」がとても重要。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることさえあるのです。

どの漢方薬が自分に合うのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。

AIを活用した「オンライン個別相談」なら、スマホで完結するサービスですので、対面では話しにくいことも気軽に相談できます。漢方に詳しい薬剤師が一人ひとりに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅まで郵送してくれますよ。

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正しいケアでデリケートゾーンのかゆみを解消!

デリケートゾーンは皮膚が薄く高温多湿になりやすいため、かぶれや雑菌感染が起こりやすい場所です。さらに、更年期にはエストロゲン分泌が低下するため、皮膚トラブルを起こしやすくなる女性もいます。

肌に負担をかけないケア方法で、デリケートゾーンのかゆみを解消しましょう。専門家の力を借りて、自分に合った漢方でケアしていくのもおすすめです。

不快なかゆみから解放されて、すこやかな毎日を過ごしてくださいね。

<この記事を書いた人>
薬剤師 越智屋(おちや)ノマ
病院・調剤薬局での勤務を経て、現在は2人の子供の育児に奮闘しながらライター兼ショートショート作家として活動中。薬剤師として磨いた服薬指導・薬歴作成の経験から、「難しいことを分かりやすく」をモットーに記事や小説を執筆している。働きながら子育てをする大変さを痛感しており、仕事や育児に励む女性に寄り添っていきたいと考えている。

▶あんしん漢方(オンラインAI漢方)

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