子連れのとき、他人に言われた忘れられない一言

小さな子どもを連れていると、周囲からの視線が気になったり、いろいろと声がけされるシーンも多いものです。
特に最近は子連れへの目が厳しい…と話題にもなっていますが、実際どうなのか？
「主婦100人！アンケート隊」の皆さんに、良くも悪くも印象的だったエピソードを聞いてみました。

子どもを嫌う大人たち

「抱っこひもで電車に乗った時、子どもが寝ぐずりで泣きだした。
すると知らないお婆さんがやってきて、嫌そうに『その子病気よ！こんなところにいないで病院に連れていけ』と言ってきた。
ただただ悲しかった」（Daisy・30代）

「図書館で子どもが少しグズったら、『高齢者の方がうるさいと言っているので退館してください』と追い出されたことがある」（こう・40代）

「右手には畳んだベビーカー、左手には赤ちゃんを抱えて、すこし混んでいる電車に乗った。
目の前に座っていた30代ぐらいの男性がニヤニヤしながらこっちを見て、わざと大きく脚を組んで何度か軽く蹴ってきた。
きっと不幸な人なんだろうな…」（匿名・40代）

「空いている電車で幼稚園生だった娘と楽しくお話していたら、前に座っていたお婆さんが突然立ち上がって、私のすねをガーンと蹴って降りて行った。
幸せそうだったから気に入らなかったのかもしれないけど、私も娘も完全にトラウマになった」（匿名・40代）

広い世の中、さまざまな理由で子どもが嫌い・苦手という人は居て然るべきですが、あからさまに態度をぶつけてわざと傷つけてくる“逆迷惑な大人”がいるのも悲しい事実です。

よその子の発達に口を出す

「プレ幼稚園のとき、うちの子が落ち着きなくじっとしていられなかった。
他の子達も同じように立ち上がりはじめたら、他のママに『（落ち着きないのが）うつったね』と言われて、その幼稚園を辞めた」（ミオト・40代）

「うちの子には言葉の障害がある。
3才ぐらいの頃、スーパーで風船をもらったとき、無言でいたら『ありがとう』を言えないことを指摘された。
落ち込んでずっと忘れられなかった。
いろんな子どもがいるということを知ってほしい」（peko・60代）

「夫の実家に里帰りした時、わんぱくすぎる3才の息子を見た義姉が『あの子、多動じゃん？発達障害でしょ』と言って来た。
気にしていたけどそんな風に言われて悔しくて泣いた。
その後息子はすごくいい子に成長している。ザマーミロ！」（匿名希望・30代）

育児中、わが子の事にはどうしたって繊細になるもの。
自分でも気になっている点を他人にズケズケ言われると、お母さんは自分のことのように傷ついてしまうんですよね。

ちょっとモヤッ…

「ショックというわけではないが、よく年配の人に『今が一番可愛い頃よね～』と言われるが、我が子はいつでも一番可愛いのでモヤモヤしちゃう」（えまーぴ・30代）

「爆睡している子どもを抱っこして電車に乗った時、隣に座った若い男性が子どもの顔を見て密かに笑った。
アホな顔だな～という嘲笑だった！と思う！」（まめ・40代）

「電車で隣のお婆さんに、『あなた母乳育児？』と聞かれ『はいそうです』と答えたら、『そうよ～母乳が一番よ！良かったわ』と言われた。
私は無害だったけど、他の人にもこうやって聞いてるのかな…と気になった」（匿名・30代）

「子どもと電車で立っていたら、『おばさんの膝の上においで』としきりに子どもを抱っこしてくれようとする人がいた。
ありがたかったけど、知らない人の膝の上は子どももさすがに嫌がり、断りにくくて変な汗をかいた」（ひゆこゆ♪・30代）

こちらはショック…というより、ちょっぴりモヤモヤしちゃったエピソード。
おばあちゃん世代とバトルが繰り広げられがちな母乳育児問題を挙げる声は多かったです。

続いて、嬉しかった体験談をご紹介！

『泣いていいよ』で、ママうれし泣き

「スーパーのレジで、子どもが泣きやまない！
後ろに並んでいた人が『いっぱい泣いてお仕事してるね～お母さんもがんばってるね』と…。
うるさいと怒られるかと思ったから、子どもも私も褒めてもらえて心が楽になった」（トッシー・30代）

「子どもが赤ちゃんのとき、地下鉄で泣きだしたので立ち上がってあやそうとしたら、周りにいたマダムたちが『いいのいいの！泣くのが仕事なんだから～』と。ありがたくて泣きそうになった」（てむ・20代）

「電車で子どもが眠くてぐずったら、『疲れると泣けちゃうよね～！隣り座る？』と笑顔で言ってくれたお姉さん…ありがとう」（ambition・30代）

「夫は休日仕事なので、日曜に1人で3人の子を連れて買い物。
子どもを追いかけたり、泣くのをなだめたりてんてこ舞いでいたら、年配の方が『子どもは宝！お母さん１人で偉いね』と声をかけてくれた。
店員さんも荷物を運んでくれたり、ありがたくて涙が出そうになった」（3人のママ・30代）

公共の場で小さい子どもが泣いたり騒いだりすると、ママはどっと冷や汗…。
そんな時に優しい言葉をかけてもらえると、本当にほっとするんですよね。
こういうケースがどんどん増えますように…（祈）。

ピンチを助けてくれた

「子どもの腕が電車のドアに挟まれたとき、周りの人がみんなで助けてくれた。
励ましたり、労わったりもしてくれて、本当にありがたかった…！」（あまえび・40代）

「混雑したバスに2才の子供を抱いて乗ったら、学生さんたちが『僕たち急いでないんで、降ります』とスペースを空けてくれた。なんていい子たちなの…」（mintanmana・40代）

「道に3段くらいの階段があって、ベビーカーを抱えようとしたら、側にいた若いカップルが駆け寄ってきて代わりに持ちあげてくれた。幸あれ！」（匿名・40代）

「イヤイヤ期の娘が道端でひっくり返って盛大に泣きわめき、
なす術がなく立ち尽くしていたら、通りかかったヤクルトレディさんがヤクルトをくれた。
その後ベンチで娘とグスグスしながら２人で飲んだのはいい思い出」（匿名・30代）

子連れの外出にピンチはつきもの。
そんな時に周囲の人の助けがあると、“この世に感謝…”というレベルで幸せになります。
わが子もこんな心の豊かな大人になってほしいと願った、というコメントもありました。

褒められて感激

「ベンチで息子と話していたら、隣にいた年配の男性に『お母さんがちゃんと子供の顔を見ながらお話している、とても良いことだね。子どもにこそちゃんと向き合って話すべきだよね』と言われ、嬉しかった」（匿名希望・50代）

「２人子どもを連れてバスに乗っていたら初老の女性が突然『小さいうちは大変よね、あなたがんばってるわよ！エライ！』と励ましてくれた。疲れ切っていた時だったから思わず涙…」（匿名希望・30代）

「ご飯を食べに行って、ごちそうさまをした時に隣のおばあさんが『しっかり食べたね』と褒めてくれて、嬉しかった」（匿名希望・30代）

「電車のなかで、親子で静かに変顔大会をしていたら、周りの人も笑って『いいお母さんね』と言ってくれた。
子連れでの電車で緊張していたけど、ほのぼのしたよい雰囲気で嬉しくなった」（あいる・40代）

育児中の母親は、意外と孤独なもの。
初めてのことだらけで、なにが正解かもわからない…そんな時に、優しい言葉や褒め言葉をかけてもらえると、泣きたくなるくらい嬉しくなっちゃうんです。

なにかと“子連れに向けられる目が厳しい”と言われる日本。
でも、同じくらい優しくされるケースもあるんですよね。
母親がいろんな体験をしたからこそ、今の子どもが親になる頃には、多くの人が互いに思いやりながら生活していける豊かな未来になっているかもしれません。

文／小林みほ