コラム

餃子の焼き方。知らないのは損！　お店みたいにおいしく焼けるコツ教えます

更新日：2019.12.26

せっかく餃子を手作りしたのに、思ったように上手に焼けなくて、残念な出来になったことはありませんか？　「水を加えて蒸し焼きにすればいいんじゃないの？」と、何となく覚えている知識で焼いてもベストな焼き加減にはなりません！　

とはいえ、餃子をおいしく焼くのに難しいテクニックは必要ないんです。いくつかポイントを押さえるだけで、底はカリッと、皮はもちもち、中身はジューシー、そんなお店で食べるみたいな餃子を家でも簡単に焼くことができます。

手作り餃子のおいしい焼き方

手作り餃子で案外初心者さんに多い失敗が、具材を入れすぎて中身が出てきてしまうこと。特に定番の「ひだ包み」は口が開きやすいので、作り慣れないうちは具を少なめにすることをおすすめします。それだけでも失敗が減りますが、焼く前にもう一度ひだがしっかり閉じているか確認するようにしましょう。

フライパンで餃子をおいしく焼くコツ

フライパンの場合、「蒸して→焼く」方法と「焼いて→蒸す」方法があります。蒸してから焼くのはテフロン加工のフライパンが向いており、焼いてから蒸すのは鉄のフライパンを使うのがおすすめです。先に蒸してから焼くと皮がもっちりと仕上がり、逆に強めに焼いてから蒸すと香ばしく焼き上がるので、お好みで試してみてください。

鉄のフライパンで上手に焼くには？

鉄のフライパンは普段から使い込んでいないと底がくっつきやすく、どちらかと言えば上級者向きのアイテムです。そのかわり熱効率がよく、上手く焼けたときのおいしさは格別。鉄のフライパンで焼き色をキレイに仕上げるには、水を加えたあと弱火でじっくり時間をかけて蒸し焼きにするのがコツです。

また、最初に油を強火で加熱してフライパンをしっかり焼きつけ、とり出す前に裏面をぬれ布巾などにあてて冷ますと、くっつかず皿にとり出すことができます。焼く前によく加熱するのは、水分が残っているとその部分だけ皮がくっつきやすくなってしまうため、高温で水けをとばしておくのが理由。また、鉄は急冷すると縮む性質があるので、底面をぬれ布巾で冷ますと焼き面が剥離してとり出しやすくなります。

大まかな焼き方の手順は以下の通り

① やや多めに油を入れ、煙が出るまでよく加熱する。

② 一度油を捨てて弱火にし、新しく油を引く。

③ 餃子を並べ、焼き色がつくまで数分焼く。

④ 餃子の1／3が浸るくらい熱湯を回し入れて、ふたをする。（油がはねるのでやけどに注意！）

⑤ 弱火でじっくり蒸し焼きし、水ほぼなくなったら鍋肌から油をたらして全体になじませる。

⑥ 仕上げに１～２分ほど強火で焼いてカリッとさせ、フライパンの裏面をぬれ布巾にあてて軽く冷ましてから皿にとり出す。

フッ素樹脂加工のフライパンで焼く場合は？

フッ素樹脂加工とは、いわゆるテフロン加工のフライパンのこと。油を使わなくてもくっつきにくい加工がされているため、餃子を焼くのに不慣れな人におすすめです。古いものや焦げがあるフライパンだと加工がはがれている場合があるので、できるだけ新しいものを使うようにしてください。

また、フッ素樹脂加工フライパンを使うときは、油は少ない（引かなくてもOK）ほうが焼きムラを防ぐことができます。裏返したときに一部が黒っぽく焦げたようになるのも、この焼きムラが原因。水を加える前の最初の焼きは、白っぽくなる程度の焼きにおさえ、蒸し焼きしたあとに油を加えてからじっくり焼くと、きれいなきつね色に仕上がります。

フッ素樹脂フライパンの焼き方手順は以下を参考に。

① フライパンを熱し、薄く油を引く。

② 餃子を並べ、弱火で底面が白っぽくなる程度の焼き色に数分焼く。

③ 餃子の1／3が浸るくらい熱湯を回し入れてふたをし、中火で蒸し焼きにする。

④ 水がほぼなくなったら鍋肌から油をたらして全体になじませ、こんがりきつね色がつくまで焼いて皿に移す。

ホットプレートで餃子をおいしく焼くコツ

一般的なホットプレートはフッ素樹脂加工がされているため、焼き方は同じフッ素時樹脂加工のフライパンとほぼ一緒です。ただし、餃子の並べ方に工夫が必要です。フライパンは縁部分に立ち上がりがあるため、熱湯を加えてふたをしたときに熱が逃げにくくなっていますが、ホットプレートは焼き面がフラットなので、商品によっては中央と縁部分で温度差が出てしまうことも。

周囲に少しスペースをあけて中央に餃子を並べるようにしましょう。また焼き面が広い分、熱湯が餃子に浸らず水分も蒸発しやすくなります。様子をみて水分を加減してみてください。

パリパリの羽根つき餃子を焼く方法

羽根つきの餃子を作る場合も、基本の焼き方は変わりません。蒸し焼きするときに加える熱湯を、お湯溶きかたくり粉または、お湯溶き小麦粉に変えるだけ。熱湯に粉を混ぜると注ぐ前にトロミがついてしまうため、火傷しないくらいの温度に調整するようにしてください。かたくり粉にするか、小麦粉にするかはお好みでしだいで。かたくり粉の場合はサクサクっとした食感に仕上がり、小麦粉はやや厚めの羽根でパリッと感が長持ちします。

使用する餃子の皮によっては、皮どうしがくっつかないように打ち粉が多めにまぶしてあるものあります。その場合は熱湯を加えるだけでも粉が湯の中に自然に溶けだしてきれいな羽根を作ることができます。いろいろ試して、マイベストを探すのも楽しいかもしれません。

べちゃっとしない！　冷凍餃子の美味しい焼き方

近年は冷凍技術の進化もあいまって、大手メーカーの冷凍餃子ならほぼ失敗なく焼くことができます。失敗しがちなのは自作の余った餃子を冷凍しておいたものや、本格的な手作り餃子の冷凍品です。下手に解凍してしまうと具材から水分がでてきてしまうため、冷凍のまま焼くのが正解。ただし冷凍の状態によっては霜やドリップがついてしまっていることも。

そのまま焼くと皮どうしがくっついてしまう場合があるので、焼く前にひとつずつバラしておくようにしましょう。また生の餃子にくらべて皮がべちゃっとなりやすいため、蒸し焼きにしたあとに少しだけ早めにふたをはずして、蒸気を飛ばすように焼くのがコツです。

くっつかない餃子の焼き方、３つのポイント

ポイント①
まず、フライパンで焼くときに餃子どうしがくっつかないようにするには、フライパンに対して７～８割くらいの密度で並べるのが理想です。詰めすぎもよくありませんが、逆にすき間が空きすぎても、とり出すときにバラバラになってしまいます。

ポイント②
焼くときに気をつけておきたいポイントは２つだけ。ひとつは蒸し焼きにするときに加えるお湯の温度。できれば水ではなく熱湯を加えてください。水のままだと温度が上がるまでに時間がかかってしまい、火が通る前に餃子の薄い皮がふやけてくっつく原因になります。

ポイント③
もうひとつは蒸し上がり時に加える油です。この「追い油」は蒸気が乾ききる前に加えるのがコツ。完全に水けがなくってしまうと餃子の底面とフライパンのすき間がなくなり、油が全体に上手くなじんでくれません。また、水分が多く残った状態のまま加えても油と分離してしまうので、湯気として蒸気が少し立っているくらいのときに鍋肌からたらすように加えるようにしましょう。