意外と簡単!【洗濯槽の掃除】洗剤の種類(塩素・酸素系)と掃除方法

意外と簡単!【洗濯槽の掃除】洗剤の種類(塩素・酸素系)と掃除方法
投稿日: 2018年6月14日 更新日: 2020年3月11日
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意外と見落しがちな洗濯槽の掃除、きちんとやっていますか? 洗濯槽も定期的に掃除しないとカビや臭いが発生してしまいます。せっかく洗った洗濯物に汚れや臭いが付着してしまっては嫌ですよね。洗濯槽の掃除の手順やポイント、掃除の頻度を理解して、洗濯機を清潔に保ちましょう。
出典元:東京ガス「ウチコト」
http://tg-uchi.jp/topics/1095

黒いゴミ、嫌な臭い・・・洗濯槽の掃除が必要なサインかも!?

黒いゴミ、嫌な臭い・・・洗濯槽の掃除が必要なサインかも!?

最後に洗濯槽を掃除したのはいつか、覚えていますか? 洗濯機はほぼ毎日使用する家電なのに、意外と掃除を怠りがちなもの。
汚れを放置しておくと、以上のようなトラブルにつながる可能性もあるんです。

1. 洗濯物から嫌な臭いがする
2. 洗濯物に黒いゴミが付く
3. 洗濯物の汚れ落ちがいまいち
4. 洗濯槽がかび臭い

一つでも当てはまる項目があれば、洗濯槽が汚れている可能性大。これから紹介する方法で、洗濯機の汚れをキレイにしていきましょう。

定期的な掃除が必要! 洗濯槽が汚れる原因とは?

定期的な掃除が必要! 洗濯槽が汚れる原因とは?

洗濯槽の汚れで多く挙げられるのが「黒カビ」。特に縦型の洗濯機は、洗濯槽が二重になっている構造も多く湿気が溜まりやすいので、カビが繁殖しやすいそうです。

◯黒カビの原因その1. 洗剤の溶け残りや食べ物の汚れ
溶け残ってしまった洗剤や、服についたままの食べ物の汚れは、黒カビが繁殖する原因になります。洗剤は適量を使用する、食べ残しは事前に下洗いしておく、などカビの原因を残さないようにしましょう。

◯黒カビの原因その2. 洗濯槽に残った水分
カビは湿度の高い環境で生じやすいもの。そのため、洗い終わった洗濯物をそのまま放置したり、水分が残っているのに洗濯機のフタを閉めっぱなしにするのはNG。
洗濯槽には、なるべく水分を残さないように心がけましょう。

どれくらいの頻度で洗濯槽を掃除すればいいの?

どれくらいの頻度で洗濯槽を掃除すればいいの?

洗濯槽の掃除は、洗濯機のメーカーや使用する洗剤等によって異なりますが、1〜2ヶ月ごとのお手入れがオススメのようです。

ほぼ毎日使う洗濯機は、湿気も高くなりがちなのでカビも生じやすいもの。定期的にお手入れすることで、洗濯物の悪臭や汚れを防ぎましょう。

塩素系? 酸素系? 洗濯槽クリーナーの選び方1

塩素系? 酸素系? 洗濯槽クリーナーの選び方1

洗濯槽のお掃除には、市販の洗濯槽クリーナーが便利です。市販の洗濯槽クリーナーは塩素系と酸素系(非塩素系)に大別されます。洗濯機によって使えるものが決まっている場合もあるため、事前に以下の項目をチェックしましょう。

○洗濯機の取扱説明書をチェック!
まずは洗濯機の取扱説明書の「洗濯槽の洗い方」をチェック。洗濯機のタイプ、洗濯槽の構造などにより推奨されるお手入れ方法、使えるクリーナーの種類(塩素系、酸素系)は異なります。正しい方法を行えるよう、きちんと事前に確認しましょう。

○洗濯槽クリーナーの表示をチェック!
クリーナーによってはドラム式洗濯機や二槽式洗濯機に使えないものもあります。表示を見て選んでください。
また、塩素系と酸素系のどちらを使うか、クリーナーのメーカーなどによって、掃除にかかる時間が異なります。洗濯の予定がある場合は、掃除にかかる時間を事前に確認の上、計画的に実施しましょう。

塩素系? 酸素系? 洗濯槽クリーナーの選び方2

塩素系? 酸素系? 洗濯槽クリーナーの選び方2

自宅の洗濯機が塩素系洗濯槽クリーナーでも酸素系洗濯槽クリーナーでも対応している場合、どちらを選べば良いのでしょうか?メーカーにもよりますが、一般的には、下記の違いがあります。

◯塩素系の洗濯槽クリーナー
塩素系の洗濯槽クリーナーは、塩素の力でカビの細胞と色素を分解して洗浄するため、殺菌力に優れています。ただし、塩素で洗浄しているため塩素特有の臭いがすることも。塩素の臭いが苦手な方、体調がすぐれない方は使用を避けたほうが良さそうです。

◯酸素系(非塩素系)の洗濯槽クリーナー
酸素系の洗濯槽クリーナーは発泡して、泡の力で汚れをはがして取り除いてくれます。「はがれ落ちた汚れが目に見えやすい」という特徴があります。また臭いも残らないので、塩素の臭いが苦手な方はこちらがオススメです。

◯長い期間、洗濯槽を掃除していない時
長い間、洗濯槽を掃除していない場合は、酸素系のクリーナーで汚れを落とした後に、塩素系クリーナーで殺菌するのが良いようです。

また、湿度の高い時などは、カビの抑制に塩素系を使用するなど、季節や汚れ具合に合わせて使えるといいですね。

ただし、塩素系の洗濯槽のクリーナーは、酸性系の製品や他の薬品と一緒に使ったり、混ぜて使わないでください。特に酸性系の製品と混ぜると有害な塩素ガスが出て危険です。

【洗濯槽の掃除】家にあるアイテムで代用できるものはある?

【洗濯槽の掃除】家にあるアイテムで代用できるものはある?

市販されている洗濯槽クリーナー以外にもお手入れに使用できるアイテムがあります。ただし洗濯機のタイプやメーカーによっては、使用できない場合があるので取扱説明書で確認しましょう。

◯過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)
過炭酸ナトリウムとは、炭酸ナトリウムと(炭酸ソーダ)と過酸化水素水が合体したもので、水に溶けると発泡します。泡の力で汚れをはがして取り除いてくれます。酸素系(非塩素系)の洗濯槽クリーナーの主成分としてよく使われます。

◯重曹
皮脂やアカ汚れも、洗濯槽のカビの原因。これらは酸性の汚れなので、弱アルカリ性の重曹を使うと汚れを分解して落としやすくしてくれます。

ただし、溶け残りやすくかったり、水質が硬水寄りの地域では固まって排水経路が詰まる可能性も。ドラム式洗濯機などで使えない機種もあるようです。

◯クエン酸
重曹を使った掃除だけでは、カビの栄養源となる石けんカスは落としきれません。石けんカスは酸に溶けやすい性質があるので、重曹を使った掃除の後は、酸性の「クエン酸」を使うのがオススメです。

ただし、洗濯槽内の金属部分を酸化させやすいので、ご使用の洗濯機の取扱説明書をご確認の上、使用してください。

【洗濯槽の掃除 手順1】水ではなくお湯を使う

【洗濯槽の掃除 手順1】水ではなくお湯を使う

洗濯槽クリーナーの洗浄力を最大限に引き出すためには、水ではなくお湯(40℃~50℃)を使用しましょう。お風呂の残り湯でもOK(ただし入浴剤等は使っていない残り湯)。

クリーナーを投入する前か後に、クリーナーの使用方法に記載の、指定の水位にあわせてお湯(水)を入れてください。(ドラム式でない縦型の洗濯機の場合、高水位までお湯(水)を入れることが多いです)

【洗濯槽の掃除 手順2】洗って放置し汚れを落としきる

【洗濯槽の掃除 手順2】洗って放置し汚れを落としきる

次は、洗濯槽クリーナーを投入します。

ただし、クリーナーによってはお湯(水)を入れる前にクリーナーを投入するものがありますので、事前に確認しておきましょう。量や入れるタイミングなどについては、使用する洗濯槽クリーナーの表示に従ってください。

その後は、洗濯槽を洗っていきます。衣類など洗濯物は入れないように注意しましょう。

◯「洗濯槽洗い・槽洗浄」コースがある場合
洗濯機に「洗濯槽洗いコース」などの専用コースがある場合はそちらを選びましょう。

◯「洗濯槽洗い・槽洗浄」コースがない場合
洗濯槽を洗うメニューのない場合、洗濯機を「洗い」の設定にして数分程度洗います。洗濯機の中でお湯と洗濯槽クリーナーがまんべんなく行き渡っていきます。そのままの状態で、数時間程度放置します。

洗う時間や放置する時間について、それぞれの洗濯槽クリーナーの説明書に従ってください。洗いは2〜3分、放置時間は2~3時間という記載が多いようです。

放置した後は、洗濯槽の状態を確認しましょう。大量のごみが浮き出ている場合は、すくって取り除きましょう。その後、洗濯機を標準コースで「洗い」→「すすぎ」→「脱水」まで行います。
脱水を終えたら、くず取りネットを掃除しましょう。

まだ洗濯槽の汚れが気になる場合には、再度、洗濯機を標準コースで運転し「洗い〜脱水」を行うとよいでしょう。

【洗濯槽の掃除 手順3】洗浄後は水分を拭き取る

【洗濯槽の掃除 手順3】洗浄後は水分を拭き取る

洗い終わって水分が残ったまま蓋を閉めると、洗濯槽内の湿度が高くなり再びカビができやすい環境に。洗浄後は水分が残らないように、雑巾で水気をしっかりと拭き取ります。

その後は、乾燥させるために蓋を開けっ放しにしておきましょう。

洗濯槽以外もチェック! 各パーツは取り外して掃除しましょう

洗濯槽以外もチェック! 各パーツは取り外して掃除しましょう

洗濯機には、洗濯槽以外にも汚れが溜まりやすい箇所が多くあります。各パーツの掃除方法を覚えておくと、より清潔な状態にすることができますよ!

◯取り外し可能なパーツは外して洗いましょう
洗剤投入ケース・ゴミ取りネット・乾燥フィルター・排水フィルターなど、取り外し可能なパーツは外します。その後は、ぬるま湯につけながら古い歯ブラシを使って、汚れを落としていきましょう。
掃除の際に、水を使えないパーツもあるので、説明書を見ながら行います。

◯蓋やパッキンの裏などタオルで拭き取る
蓋やパッキンの裏、洗濯槽のフチは、凸凹が多くホコリが溜まりやすい部分。なかなか掃除が行き届かないところでもあるので、タオルでしっかり拭き取りましょう。

手が届かない部分は、古い歯ブラシを使用するのもオススメです。

洗濯槽クリーナーで汚れが落ちるのか【実際に試してみました!】

実際にしばらくお手入れをサボっていた洗濯槽を洗浄し、どれだけの汚れが落ちるのか調べてみました。今回は、酸素系の洗濯槽クリーナーを使用しています。

今回使用したのは、お湯(水)を入れた後にクリーナーを入れるタイプでした。クリーナーの説明に記載のとおり、高水位までお湯(風呂の残り湯)をはった後で酸素系洗濯槽クリーナーを投入しました。

洗濯槽クリーナーを投入した後、洗いを3分設定して、ここから2~3時間放置します。
クリーナーがお湯と混ざり、発泡しています。

2~3時間放置した後、「洗い」→「すすぎ」→「脱水」の標準サイクルを運転をします。

「洗い」の途中で運転を一時停止して、汚れを確認したのが上の画像です。

黒い汚れが浮かんでいるのがわかります。洗濯槽の裏側に貼りついていた汚れやカビなどが剥がれ落ちてきたようです。

浮いている黒い汚れはここですくい取って捨てます。「お風呂のゴミ取りネット」が便利です。

ここですくい取っておかないと、「標準サイクル」を運転する途中でまた洗濯槽の裏側に汚れが戻ってしまうことも。

「洗い」が終わり、水が引いた後の写真がこちらです。すくい取れなかった黒い汚れが残っているのがわかります。(可能なら一時停止して、これも雑巾などで拭き取っておきます。)

脱水が終わった後の写真がこちらです。洗濯槽の中には若干の汚れが残りましたが、雑巾で拭いたら綺麗に取ることができました。

水滴などを拭き取り、しっかり乾燥させて終了です。蓋は開けっぱなしにしておきます。

これで気持ちよく洗濯ができます!

【洗濯槽の掃除】いざという時はプロに依頼するという手も!

【洗濯槽の掃除】いざという時はプロに依頼するという手も!

自分で掃除するのが不安、またはお手入れする時間がないという方は、ハウスクリーニングの専門業者に依頼する方法も。専門の訓練を受けたスタッフがプロ専用の機械や洗剤を使って、市販のクリーナーでは取りきれない汚れや場所も落としてくれますよ。

洗濯槽は、目に見えないところにカビや汚れが溜まりやすいので、定期的にお手入れしてもらうのもいいかもしれませんね。

定期的な洗濯槽の掃除も大切ですが日頃の予防も大切です!

定期的な洗濯槽の掃除も大切ですが日頃の予防も大切です!

洗濯槽の汚れの原因となる「黒カビ」を防ぐために、定期的な洗濯槽のお手入れは欠かせませんが、日頃からできる予防法もあるので、ぜひ覚えておきましょう。

◯洗剤の使用量を守る
洗剤の溶け残りは、黒カビの栄養源です。使用する水の量にきちんと合った量の洗剤を使いましょう。

◯食べこぼしは下洗いしておく
食べ物の残りカスも、黒カビが発生する原因。食べこぼしをみつけたら、きちんと下洗いをして事前に汚れを落としてから洗濯するようにしましょう。

◯洗濯槽に水分を残さないように心がける
洗濯槽に残った湿気は、カビの繁殖を増長する原因になります。洗濯が終わったらすぐに洗濯物を取り出す、蓋は開けっ放しにしておく、など洗濯槽の中に水分が残らないように心がけましょう。

◯週に1度は乾燥運転させる
洗濯機に「乾燥運転コース・槽乾燥」があれば、週に一回は乾燥運転させてみましょう。洗濯槽の裏側まで乾かして、カビの予防につながります。

おわりに

洗濯槽の掃除は、ある程度時間は要しますが、いたってシンプルなのでぜひチャレンジしてみてください。洗濯物の仕上がりもきっとよくなりますよ。洗濯槽のお掃除は、1回やって終わり、というわけではありません。洗濯機を長持ちさせるためにも定期的に行いましょう。

参考:「一般社団法人 日本電機工業会」洗濯機のカビ Q&A
https://www.jema-net.or.jp/Japanese/ha/sentakuki/kabi/
参考:「ジョンソン株式会社」洗濯槽・防水パンの洗浄
http://www.johnson.co.jp/life/souji_jyutsu/lavatory_01.html
参考:「パナソニック」よくある質問【ドラム式洗濯機】 黒カビ、臭いを予防する方法
http://bit.ly/2MBrV6U

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http://tg-uchi.jp/



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