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【自家製】干し芋の作り方!自宅で簡単に黄金色に!?

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【自家製】干し芋の作り方!自宅で簡単に黄金色に!?

さつま芋の自然な甘みにほっとする、素朴なおやつ「干し芋」。
市販品を買うのもいいのですが、「干し芋を自分で手作りできたらいいな」と思ったことはありませんか? 
そこで、今回は干し芋を家庭でおいしく作る方法をご紹介。
天日干し、室内干し、電子レンジやオーブンを使った方法など、いろいろな方法をまとめてみました!

干し芋にするための芋の選び方

あま~い干し芋ですが、砂糖などは使っておらず、素材はシンプルにさつま芋のみ。
だから、素材のさつまいもをどのように選ぶかは、ちょっと重要なポイントです。
まずは、干し芋にするならどんなさつま芋がよいのか、選び方をチェックしてみましょう。

◎干し芋におすすめの品種は?

市販の干し芋は茨城県産のものが多く、素材となるさつま芋の品種は「玉豊」や「いずみ」、「玉乙女」がかなりの割合を占めているのだとか。
でも、この3つの品種は一般のスーパーマーケットなどでは、なかなか見かけないですよね。

そこで、家庭で干し芋を作るとすれば、おすすめの品種は「紅はるか」や「安納芋」です。「紅はるか」は、しっとりとした食感で甘みも十分。焼き芋の品種として人気ですが、干し芋にするにもぴったりです。

「安納芋」のほうは甘みが強く、ねっとりとした食感が魅力。
しっとりソフトな食感の干し芋を作りたいときにはおすすめです。
ただし、実が崩れやすいので、作るときにはちょっと注意が必要かもしれません。

◎同じ品種なら、どんなものがよい?

良質のさつま芋を選ぶときのポイントは、ふっくらとして太さがあること、ずっしりと重いことなどがあります。

また、「ひげ」の状態も要チェックで、ひげの根がたくさん残っているものは繊維質が多い傾向があるので、少ないものを選びましょう
さつま芋表面の凹みはひげが付いていた跡なので、なるべく全体的に凹みが少なく形がなだらかなものを選ぶとよいでしょう。

芽が出ているものは、芽を出すためにすでに養分を使っているため、糖度が落ちることがあるので避けるのが無難です。

◎掘りたてのものより、熟成したものがよい

通常、市販されているさつま芋は熟成が済んだものが流通しています。
もし、掘りたてのサツマイモが手に入ったときは、すぐに干し芋にしないほうがおすすめ。
さつま芋は1カ月ほど熟成させてから使うほうが甘みが強くなります。

家で作る場合の干し方

次は家庭で干し芋を作る方法を見ていきましょう。
室外で干す方法が人気ですが、お天気次第では室内で干すことになることもありますよね。
ですから、室内干しの方法も覚えておくと安心です。
室外干しと室内干し、それぞれ作り方は次の通り。

◎室外干しの場合

(1)さつま芋を水でよく洗います。

(2)さつま芋を皮付きのままでじっくり蒸します。蒸し時間は1~2時間が目安。


(3)蒸し上がったさつま芋の皮を剥き、縦方向に包丁を入れて厚さ1cmほどのスライスにします。

(4)スライスしたさつま芋を1枚ずつ重ならないように干し網の上に並べます。
虫が付かないように、全体を網でカバーできるタイプの干し網があれば便利です。

(5)干し綱をお日様の光がよく当たる、風通しのよい場所に設置して芋を干します。

(6)好みの固さになるまで2~10日ほど干します。
1日に一度は裏返します。また、夜には夜露が付いてカビの原因になるため、毎日夕方には室内へ取り込みましょう。

◎室内干しの場合

(1)~(4)室外干しでの作り方と(1)~(4)は同じ。

(4)スライスしたさつま芋を1枚ずつ干し網の上に並べます。

(5)屋内でエアコンやストーブが効いていない乾燥した場所を選び、干し綱を設置して芋を干します。扇風機の風を当てるか、ファンヒーターの風が当たるようにするとベター。洗濯物を乾かす機能がある除湿器を使って、室内を除湿するのも効果的です。
また、お日様の光が当たる窓際で干し、晴天の日には窓を開けて空気を当てるようにする、という方法もあります。

(6)好みの固さになるまで干します。乾燥させる場所によっては、2日ほどで頃合いになることも。途中、1日に一度は裏返しましょう。

レンジ・オーブンを使った干し芋の作り方

干し芋を作る方法を知るほどに、「なんだか大変だな」とか、「数日間干すなんて、待ちきれないな~」と感じる人もいるのではないでしょうか。
でも、そんな人でも干し芋づくりを諦めなくて大丈夫。

実は、電子レンジやオーブンを使えば、干し芋作りの手間や時間を軽くすることができるのです。
方法をご紹介しましょう!

◎電子レンジを使った干し芋の作り方

(1)さつま芋を水でよく洗います。

(2)さつま芋を皮付きのままラップで包み、電子レンジで加熱します。
加熱時間はさつま芋の大きさにもよりますが、500Wで15分程度が目安。


(3)~(6)室外干しでの作り方と(3)~(6)は同じ。次にご紹介するオーブンを使って乾燥させる方法でも仕上げることができます。

◎オーブンを使った干し芋の作り方

(1)~(3)室外干しでの作り方と(1)~(3)は同じ。もちろん、電子レンジを使って蒸してもOK。

(4)オーブンを100℃に予熱します。クッキングシートを敷いた天板にスライスしたさつま芋を1枚ずつ重ならないように並べます。

(5)天板に並べたさつま芋をオーブン内に入れ、100℃で1時間加熱。

(6)オーブンを開けてさつま芋を裏返し、100℃でさらに1時間加熱します。

(7)熱いときには感触が分かりづらいので、粗熱がとれてから一度触って感触を確認します。
好みの干し具合になっていれば完成♪

作る際のコツ・ポイントは?

せっかく干し芋を作るのですから、できるだけ失敗なく、おいしい干し芋に仕上げたいですよね。
そこで、干し芋を作るときのポイントもチェックしておきましょう。
すべて守るのはなかなか大変かもしれませんので、できることから試してみてはいかがでしょうか。

◎きれいな黄金色の干し芋にするには?

さつま芋は蒸してみると、黒ずみが出ていることがありますよね。
これを防ぐためには、蒸す前に30分ほど水に浸しておくのがコツ。
アクが抜けるので、黒ずみをなるべく少なくする効果が期待できます。

また、皮を剥くときは薄めに剥くと、皮近くの黒っぽい部分が残って干したときにも色みと食感を悪くする原因に。
皮は厚めに剥くとよいでしょう。

◎乾燥の方法・期間、切り方などで味が変わる!

干し芋を作る時期は、寒い季節のよく晴れた期間が最適と言われています。
干す方法や期間によって、仕上がりの食感は変わりますが、どんな食感を目指すかはお好み次第。

最近では干す期間を短くしたセミドライのしっとりタイプが人気ですが、保存性を重視するなら干す期間を長くして、昔ながらのしっかり固めの干し芋にするのもいいですね。

さつま芋は縦方向にスライスするのが一般的ですが、輪切りにしたりスティック状にしたり、切り方を変えることでも仕上がりの食感が変わります。
慣れてきたら、切り方を変えて味の違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。

◎カビが生えることも…

湿気の多い室内などでさつま芋を干していると、その間にカビが発生することも。
室外干しでの干し芋づくりは、できれば晴天が続く期間を狙うのがおすすめです。
室内で干すときには室内で洗濯物が乾かせるほどの除湿器を使うなどして、湿度の管理に気を付けるとよいでしょう。

ちなみに、干し芋表面に全体的に白い粉が吹くようなことがありますが、これはサツマイモのでんぷんが糖化したものなので食べても大丈夫。

ただし、一部にだけ塊状の白いものが出ているときは白カビの可能性が高いです。
もし、カビが生えてしまったら、残念ですが食べることはおすすめできません。

干し芋の適切な保存方法

干し芋は保存食というイメージですが、できあがった干し芋は常温では意外と日持ちがしないもの。
どのように保存するのがよいのか、その方法についてもおさらいしておきましょう。

◎常温で保存する場合

干し芋の乾燥具合にもよりますが、寒い季節には常温での保存も可能です。
保存するときは、室温10℃以下で直射日光が当たらない場所。
いわゆる「冷暗所」と呼ばれるところがベターです。
保存中は保存袋に入れてしっかりと封をし、湿気に触れさせないようにするとよいでしょう。

◎冷蔵で保存する場合

干し具合が軽く、干し芋に水分が多めに残っているときは、常温で保存するとカビが発生しやすくなります。
そのため、冷蔵保存するのがおすすめです。

また、夏場など気温が高い時期にも、常温保存ではなく冷蔵で保存するのがよいでしょう。
冷蔵保存するときは、ジッパー付きの密閉できる袋に入れて保存を。

できれば干し芋を1枚ずつラップで包み、干し芋通しがくっ付かないようにしてから保存袋に入れられると理想的です。カビの発生を防ぐためには、保存するときに片栗粉で打粉をしておくのも効果が期待できますよ。

◎冷凍で保存する場合

干し芋は冷凍庫でも保存することができます。
冷蔵保存と同様に、ラップに包んで密閉できる保存袋に入れて冷凍保存するようにしましょう。

食べるときには自然解凍をするか、オーブントースターで焼いて柔らかくしてから味わうのもよいでしょう。
食べるときにオーブントースターで温めることを考えると、保存する時点で干し芋を1枚ずつアルミホイルで包んで袋に入れておくのもおすすめ。

こうしておけば、食べるときにはアルミホイルごとオーブントースターへ入れることができて便利です。

保存期間はどのくらい?

自家製した干し芋は、常温、冷蔵、冷凍の3つの方法で保存できることをお伝えしました。
それぞれ保存が可能な期間はどれくらいなのでしょうか。

実際には、さつま芋の乾燥具合にもよりますが、目安は常温であれば、10度以下で日が当たらない乾燥した場所に置いて1~7日間程度。
冷蔵庫で保存するなら、適切な状態で保存して4~14日間ほど。

市販の干し芋なら、未開封の状態なら常温で2カ月、冷蔵庫で3カ月ほど保存できる、といった商品を見かけることもありますが、自家製の場合、保存性はそれほど高くないと考えたほうが安心です。

長く保存したいときは、頼りになるのはやっぱり冷凍庫。
冷凍保存すれば、3ヶ月~半年ほど長期で保存することができますよ。

干し芋をアレンジして食べる方法をご紹介

干し芋はそのままおやつとして食べるのもおいしいのですが、アレンジして楽しむこともできますよ。
おすすめのアレンジ方法は次の通り。
干し芋が食べ切れないときに、よかったら試してみてくださいね。

◎オシャレなおやつに変身させる

干し芋は自然な甘みがあって、「カリッ」、「しっとり」といった食感がありますよね。
これはドライフルーツとも共通する持ち味。
そこで、チョコレートをかけたり、パウンドケーキやパンケーキに入れたり、ドライフルーツに置き換えて使えばアレンジも簡単です。

◎おつまみの一品にアレンジする

生ハムで巻いたり、素揚げにしたり、衣を付けてフリットにしたり、干し芋を使ってスピードおつまみを作るのもおすすめ。
干し芋自体に火を通す必要はないので、気軽に使えますよ。

◎料理の素材にする

炒めものやお味噌汁、サラダ、炊き込みご飯など、いろいろな料理の具として加えても美味。
生のさつま芋を使うときのように中まで火が通る時間を考えたり、アクを抜いたりする手間がないので、ササッと使えますよ。
甘みが凝縮されているのも魅力です。

まとめ

いかがでしたか。市販品ならちょっと高価な干し芋も、家庭で気軽に手作りや保存ができるのはうれしいですね。
目指すはしっとりセミドライタイプ?昔ながらのハード系? 
さつま芋選びから始めて、好みにぴったり合う干し芋を作ってみてはいかがでしょうか。

取材・文/北浦芙三子

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