コラム

意外に多い２人目不妊！その原因と対策とは？

更新日：2017.10.27

1人目は自然に妊娠できたからとゆっくり構えていたら、2人目はなかなか妊娠してくれない…と悩む夫婦が増えていると言われています。
2人目不妊の原因は一体何にあるのでしょうか？その原因と対策に迫ります。

卵子も老化する

生理があるから妊娠できると思っている女性が多いと言いますが、残念ながらそうではありません。卵子にも老化があり、妊娠を困難にさせている大きな原因と考えられています。

卵子の元となる原子卵胞とは産まれてくる前に、一生分の約200万個が作られ、卵巣の中に保管されます。卵子を作る卵祖細胞は生まれてくる時にはなくなっていますから、生きているうちに卵子を新たに作るということはありません。

思春期までに180万個に近い原子卵胞が自然になくなるとされているので、卵子の数も問題です。そして、年を重ねると体が老化してしまうように、卵子も少しずつ老化し、受精が難しくなったり、受精できても上手く成長できなかったりするのです。

一方、精子を作る精粗細胞は精巣の中に残り、日々精子を作り続けます。もちろん男性も35歳頃から妊娠率が下がったり流産率が上がったりするというデータがあります。しかし、その兆候は女性ほども顕著でなく、とてもゆるやかなもので、個人差も大きいと考えられています。
40歳を過ぎて父親になる男性は女性に比べて多いのは、そういう背景があるからでしょう。実際、70歳で父親というニュースもたまに聞きますね。

婦人科疾患が隠れているかも

不妊の原因については、1人目も2人目も大きく変わりません。
1人目の子供を自然に授かっているので、不妊ではないと考えがちですが、前回は運良く偶然に妊娠したということも考えられます。実は夫婦のどちらかが、又は両方が不妊の体質を持っているという可能性も考えられます。

また、何か婦人科疾患が隠れていて、妊娠が困難になっている可能性もあります。
婦人科疾患は明らかな症状が出ない病気も多くあります。生理やおりものに少々の変化を感じても、出産によるものだと思い込み、見逃されてしまうことも少なくありません。

第1子出産後の生活環境の変化

子どもが生まれると生活が大きく変わります。ある程度は子ども中心の生活に変わってしまうことは止むを得ないかもしれません。

父親は年齢的にも責任のある仕事を任されることも多くなり、仕事に忙しくなる時期かもしれません。母親は子育てに振り回されながら、食事の用意や洗濯、掃除と家事を休む暇がないのが現実でしょう。
母親も仕事に復帰したともなれば、毎日夜にはクタクタで、性交渉の回数が減っても不思議ではありません。しかし、性交渉の回数が多ければ多いほど、妊娠の確率が上がることは事実です。

あまりに忙しい生活状況にあると、ストレスによって、ホルモンバランスが崩れてしまうということも考えられます。卵子の老化のところで触れましたが、「生理がある＝妊娠できる」というわけでは決してありません。
子育て、家事、仕事のストレスをため込まずに、上手に発散することが夫婦ともに大切です。

2人目不妊の対策とは？

◎規則正しい生活をする
不妊の対策としては1人目、2人目も大きく変わりません。規則正しい生活をすることが一番です。睡眠不足は自律神経を乱す原因となり、妊娠に必要なホルモンの分泌が低下することがあります。夜更かしをするのではなく、朝早く起きて自分の時間を作るようにしましょう。

◎栄養面での過不足のない食事
バランスの良い食事も欠かせません。1人目の出産から体重は戻ったでしょうか？太り過ぎは不妊の原因になります。授乳中であるとお腹も空きますし、喉も乾くでしょうが、カロリーの取り過ぎに注意しましょう。
だからといって、無理なダイエットは禁物です。ホルモンバランスが崩れたり、卵巣機能を弱めたりすることになります。バランスのとれた食事をしながら摂取カロリーを考えることが大切です。

◎運動を取り入れよう
食事に気をつけながら、運動をすることで、理想的なダイエットができます。子どもがいるから時間が取れない…という人は、子どもの昼寝の時間に合わせてベビーカーでウォーキングをしても良いですし、自宅でストレッチやヨガなどを行っても良いでしょう。

◎夫婦だけの時間を作るようにする
1人目の不妊対策と大きく違う点は、夫婦の時間ではないでしょうか。
自分たちで工夫をしなければ、なかなか夫婦の時間を作るのが難しくなるでしょう。両親や兄弟に子どもを預けたり、友人と協力し合ったりして、夫婦の時間を作り出すことが大切です。それも難しいという人は公共機関や民間機関を上手に利用してみてはいかがでしょう。
なるべく外に出て、家事や仕事、子どものことは忘れて2人の時間を楽しむことです。

夫婦2人にとって有効なだけでなく、気持ちがリフレッシュされることで、お子さんへの接し方にも生活にも余裕ができるでしょう。

写真　© ucchie79 - Fotolia.com

Profile松下歩

日本ではナースとしてバリバリ働いていましたが、長年の夢であったオーストラリアへの移住を果たしました！今は子育ての真っ最中、フリーランサーとして働きながら、家族5人ブリスベンで、のんびり生活しています。ナースの経験を活かした健康記事をお届けしたいと思っています。

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