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「子どもが頭を打った時」の応急処置とは? 親が知っておくべき最低限のこと

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「子どもが頭を打った時」の応急処置とは? 親が知っておくべき最低限のこと
子どもは体験を通して、多くのことを学んでいます。できるだけ、好きなことをやらせてあげたいと思う反面、心配なのがケガではないでしょうか?
特に頭を打ってしまうと、親としても戸惑ってしまいますよね。頭を打った時にどのような対応をすればよいのか、親として最低限の知っておくべきことを紹介します。

子どもが頭を打った時、最初に確認すべきこと

子どもが頭を打ったら、まず「意識」がしっかりしているかを確認することが大切です。
お子さんが小さい場合は、頭を打ったというだけで、怪我の程度に関わらず、大泣きすることが多いでしょう。大泣きされてしまうと、親としては、それほども痛いのかと心配になってしまいますが、泣けるという点では一安心です。
「泣かずにぐったりしている」「意識をなくした」「けいれんをしている」などという場合には、すぐに救急車を呼びましょう。

大泣きしている場合は、子どもが少し落ち着きを取り戻したころを見計らって、①呼びかけに対応ができるか、②目をきちんと開けることができるか、などを確認してください。
この2点が確認できたら、他にも症状がないかを観察しましょう。首を痛がったり、手足のしびれを訴えたりする場合は、脊椎に何か異常が起こっているかもしれませんから、むやみに首や体を動かしてはいけません。意識がしっかりしていても、救急車をよんで病院で調べてもらったほうが良いでしょう。

小さい子どもは、頭に異常がなくても嘔吐をすることがありますから、嘔吐があったからといって、必ずしも急いで受診しなければならないというわけではありません。
1回嘔吐したぐらいでは様子をみても良いでしょうが、嘔吐が続く場合には受診をしてください。

タンコブがあるから大丈夫って聞くけど本当?

ただの迷信です。むしろ、タンコブがあるということは、確実にその部分をそれだけ強く打ったということになります。骨折や脳内出血ということも否定できませんから、受診をしたほうが無難です。
自宅で様子を見るにしても、受診をするにしても、冷たいタオル等で冷やしてあげると良いでしょう。

頭蓋骨の中でも側頭部は一番弱い部分なので、側頭部のタンコブには注意しましょう。また、出血が見られる場合は、出血量の多い少ないに関わらず、傷の大きさや深さによっては、傷口を縫って閉じる必要がありますから、医師に診てもらった方が良いでしょう。

頭を打ってから、24時間は注意しておくべき症状

次の項目で説明しますが、頭を打った後に再度頭を打つことは非常に危険です。したがって、頭を打った後24時間は運動を控えて、なるべく安静にしておいた方が無難です。

自宅で安静にするときに注意をしておきたいことは、やはり「意識」がきちんとしているかということです。呼びかけにきちんと反応しなくなったり反応してもすぐに眠りこんだり場合には、すぐに受診または再診をしましょう。

「記憶」があいまいになっていないかにも気をつけてください。他にも、「嘔吐」や「頭痛」などの自覚症状、「視覚」に異常を示していないか、「歩き方」がおかしくないか、などにも注意が必要です。
赤ちゃんであれば、いつもと違って機嫌が悪いと感じる時にはためらわずに受診してください。

ときに数カ月経過してから症状が出ることもあります。上で説明したような症状が出た場合には、受診をするときに、数カ月前に頭を打ったことをきちんと医師に伝えるようにしてください。

スポーツで頭を強打した時の脳しんとうに注意!

子どもが大きくなると、学校の活動にあわせて、習いごとでもスポーツをする機会が増えていきます。どのようなスポーツをするにしても、競技の途中で頭を強く打つということがあれば、脳しんとうに注意しましょう。

脳しんとうとは、一時的に脳がダメージを受けた状態のことを言い、ボクシングやラグビー、アメリカンフットボールなどの頭を強く打つことが多いスポーツでよく見られます。
脳しんとうは一時的なものなので、病院で画像検査をしても脳にはっきりとした異常が認められません。帰宅の許可がおりても、24時間は自宅で静かに過ごすようにしてください。

意識混濁が認められた場合には、脳しんとうであると判断しやすいのですが、意識に異常がない場合は、脳のダメージを確認する手立てがなく、そのままスポーツを続行することもあるかもしれません。

再度、頭を打った場合には「セカンドインパクト症候群」と言い、最悪の場合には死に至る可能性もあります。スポーツのプレイ中に頭を打った場合、少なくとも症状が少しでも認められた場合には、無理をせずに、できれば競技を中止して、安静に過ごした方が良いでしょう。

写真 © prachid - Fotolia.com
Profile松下 歩
日本ではナースとしてバリバリ働いていましたが、長年の夢であったオーストラリアへの移住を果たしました!今は子育ての真っ最中、フリーランサーとして働きながら、家族5人ブリスベンで、のんびり生活しています。ナースの経験を活かした健康記事をお届けしたいと思っています。
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