【10月道端の雑草】屁糞葛の不思議!あまり知られていない!真似っこする?カメレオンな「ヘクソカズラ」

【10月道端の雑草】屁糞葛の不思議!あまり知られていない!真似っこする?カメレオンな「ヘクソカズラ」
投稿日: 2023年10月13日 更新日: 2023年10月13日
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料理愛好家。大阪在住/日常の小さな喜び(宝物)を大切にしています。保育...
道端でよく見かけるようになった「屁糞葛」と書く、酷い名前をつけられた雑草!多くの雑草の中でも、面白さはピカイチ!道端で見かけたら、つい、観察してしまうんです。

10月に観察した「ヘクソカズラ」の葉っぱの中で面白かったものを、以前撮影した「ヘクソカズラ」の葉っぱと比較してご紹介させていただきますね。

「ヘクソカズラ」の擬態ってあまり知られていないんですが、ご紹介させていただきますね。

では、いってみよう~!

10月の「ヘクソカズラ」は、果実を実らせているものが多いです

10月の「ヘクソカズラ」は、果実を実らせているものが多いです

「ヘクソカズラ」は、アカネ科ヤイトバナ属のつる性多年草です。別名にはヤイトバナ(灸花)、サオトメバナ(早乙女花)です、蔓を巻き付けながら成長し、いつの間にか庭の草木に絡みついている厄介な植物として知られています。

「ヘクソカズラ」は、「屁糞葛」と書き、葉や茎や、果実などを傷つけると、悪臭を放つ植物だとも言われています。英名は、スカンクバイン(スカンクのつる草)です。

調べていくうちに、葉や茎を傷付けた臭いも、凄く悪臭って訳ではなかったし(果実はつぶしたことはないです)、臭いことと、他の植物に絡むこと以外は、良いことがほとんどの素敵な植物だと思っていて、大好きな雑草なんです。葉や果実を傷つけると特有の匂いはしますが、傷をつけなければ匂いはしませんし、乾燥すれば匂いも消えます。

どこからか種が飛んできて、雑草化することがほとんどの植物なので、道端でよく見かけることがあって観察し続けています。

通常はこのような葉です(夏に撮影)

通常はこのような葉です(夏に撮影)

葉は楕円形で付け根付近はハート型に近く、先が尖っているのが特徴!と言われています。葉っぱと茎を傷つけると、便やオナラの匂いの原因となっている物質(悪臭)を放つことが大きな特徴です。

臭いの原因は、ヘクソカズラに含まれているメルカプタンという揮発性物質にあるそうですよ。

別場所です(夏に撮影)

別場所です(夏に撮影)

駆除したのですが、フェンスなど絡めるものを求めて生育している夏場に茂った「ヘクソカズラ」の葉です。家とマンションの間に這うように自生していました。こちらは、直射日光の当たらない場所なのですが、このような場所では葉は濃く、大きく、厚めになるようにかんじました。

這ってくるように、広がり、増殖していました。大切にしている植物に巻きつかれるのが嫌だったのと、ご近所に繁殖させすぎて迷惑がかかるのも嫌ので駆除しました。

あと、害虫も葉の下に住みつきそうだったのもあったかな。実際に、アリや蜘蛛が潜んでいましたよ。

こちらは、別場所の10月の「ヘクソカズラ」です

こちらは、別場所の10月の「ヘクソカズラ」です

こちらの場所のヘクソカズラは、葉が薄いし、形も違っていますよ。

丸いのは、果実です。実り始めましたね。「ヘクソカズラ」の開花時期は、7~9月頃で、花の後に光沢のある黄褐色の実をつけます。緑色ですが、これから黄褐色になってゆきます。

フェンスに巻きついています。日がよく当たる場所です。細長い葉っぱですよね。
色は、濃い緑ではないですよね。先はどちらかというと、尖っていますね。

別場所。こちらの「ヘクソカズラ」の葉っぱが面白い!(10月撮影です)

別場所。こちらの「ヘクソカズラ」の葉っぱが面白い!(10月撮影です)

周りの葉に似せて、カメレオンみたいに、自分の姿を変えてしまっていた、「ヘクソカズラ」の葉っぱ!です。葉の先っぽは、丸いですよね。ハートの形のはずは、長方形っぽいですよ。

あきらかに、違っています。この辺りのヘクソカズラの葉は、皆、こんな形をしています。

前にも観察していて見かけたことがあるのですが、道路沿いの街路樹に葉っぱを真似ていたんですが、今回もまたまた道路沿いの別場所の街路樹に、葉っぱの姿を似せて変えていましたよ。

細長くて、よく見ないと「ヘクソカズラ」だとは分からないです。

まわりの細長い葉の形を真似たようです

まわりの細長い葉の形を真似たようです

擬態には、保護擬態・攻撃擬態・性的擬態・社会的擬態などがあるようですが、葉っぱの擬態って珍しくないですか?例えば、攻撃擬態とは、獲物をおびき寄せたり、捕食者を欺いたりするために行われる擬態です。また、保護擬態は、周囲の環境に合わせて体色や形状を変え、敵から身を守るために行われる擬態なのです。擬態は進化の過程で生じる現象で、環境に適応することで生き残りをかけて行われるようです。

ヘクソカズラは、保護擬態(周囲の環境に合わせて体色や形状を変え、敵から身を守るために行われること)に近いような気がするのですが、面白いですねー!

この場所での場合、目立つと駆除されちゃうから、場に馴染んでいて命拾いしているかんじ。本当は、どうしてこのような似せることをしているかは知りません。マイクをむけて、ヘクソカズラさんに、答えてもらいたい(笑)。

「ヘクソカズラ」の擬態についてはあまり知られていないことなので、まだまだ観察しがいがあるのですが、葉っぱが環境によって少しずつ違いますよね。

この写真は、以前見かけたカメレオン(擬態している)「ヘクソカズラ」の葉です

この写真は、以前見かけたカメレオン(擬態している)「ヘクソカズラ」の葉です

お花を咲かせています。お花を咲かせていなかったら、見逃していましたよ。

まわりの丸いぽってりした葉に、色と形を似せていますよ。

覆いかぶさるように「ヘクソカズラ」が絡みついて、絡まれた植物は、日光が遮られていまいます。「何とかしてくてよー!」そんな声が聞こえてきそうですね。

こうなってしまうと、つる性の植物は駆除しにくいですよ。

別場所です

別場所です

空き家に自生する「ヘクソカズラです。つるを伸ばして巻きつくものを探しているように見えます。

10月に見かけた、擬態するカメレオン「ヘクソカズラ」です。

10月に見かけた、擬態するカメレオン「ヘクソカズラ」です。

他の植物に覆いかぶさって、共に生きている「ヘクソカズラ」の姿です。

フェンスに巻きついている「ヘクソカズラ」は、花も咲かせ、今の時期は果実も実らせていますが…。

這っているような「ヘクソカズラ」や、他の植物に横ばい状態で絡まっている「ヘクソカズラ」は、花を咲かせたり、果実を実らせにくいのかな。

近くにフェンスがあれば、喜んでいたように思えます。

他の植物からしたら、絡まれて日光が当たりにくいのでいい迷惑だと思うのですが、日光をすべて遮らず、共生している姿を見ることができました。

なんてことないのですが、「ヘクソカズラ」の葉っぱって、場所によって違うので、観察しがいがあるんですよね。あなたの街の「ヘクソカズラ」の葉は、どんな形ですか?その場所は、どんな所ですか?

この記事を読んで興味がでてきた方は、見かけたら観察してみてくださいねー!

コツ・ポイント

フェンスに絡んでいる「ヘクソカズラ」よりも、道路沿いの街路樹にからまる「ヘクソカズラ」の葉っぱの方で、擬態した姿が見れました。あまり知られていない「ヘクソカズラ」の葉の謎について、観察したことをまとめさせていただきました。


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