妊娠⇒出産⇒子育てへと切れ目のない支援をしてくれる自治体さん急増!

妊娠⇒出産⇒子育てへと切れ目のない支援をしてくれる自治体さん急増!
投稿日: 2016年8月13日 更新日: 2017年3月6日
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『子育てタウン』は、予防接種や各種補助金など、赤ちゃんの生活に欠か...
最近日本でも注目されている、フィンランドの子育て支援“ネウボラ”。
妊娠から出産、子育てに至るまでを切れ目なくサポートしてくれる仕組みのことを指しますが、日本でもこのネウボラ的な支援をしてくれる自治体さんがどんどん増えています。

そもそも“ネウボラ”とはどういう支援?

最近日本でも注目されている、フィンランドの子育て支援“ネウボラ”。
ネウボラを直訳すると「相談やアドバイスの場」という意味だそうですが、妊娠から出産、子どもが就学するまでを自治体が切れ目なくサポートしてくれるしくみのことを言います。フィンランドでは、妊娠するとまず、ネウボラの施設で無料の健診が受けられます。出産までの健診では、妊娠の経過だけにとどまらず、出産や育児に関すること、家族のこと、その時点での不安なことなどを30分から1時間ほどかけてじっくりと相談やお話をすることができます。その際必要に応じて、助産師・保健師などとの面会、医療機関への橋渡しも行ってくれるという心強いしくみです。妊娠から出産、その後の子どもの就学までを基本的には同じ担当者である通称“ネウボラおばさん”が、母親のみならず、子ども、父親、きょうだいなど家族すべての心身をサポートしてくれるので、信頼関係も結ばれ、安心して出産、その後の子育てに臨めるということです。

フィンランドの子育て支援を紹介

さらにフィンランドの出産・子育てに関する支援として羨ましいのが、新生児からおよそ1歳までに必要な肌着や衣類、おもちゃなどの赤ちゃんグッズ約50点が詰まった「ベイビーボックス」のプレゼントです。これか現金支給の選択ができますが、ほとんどの家庭でこの「ベイビーボックス」が選ばれているとか。また、この支援を受けるには、ネウボラなどの施設で妊婦健診を受ける事が条件となっているため、フィンランドの妊婦健診の受診率はとても高く、それが母子の健康リスクの早期発見や予防につながり、その結果として妊婦・出産時の母子・乳幼児の死亡率の低下にも貢献したと言われている、好循環な支援なのです。
最近日本でも、育児に積極的に参加する父親を応援していますが、日本での父親の育児休業取得率は依然低く約30%弱。これに対しフィンランドでは「父親休業」取得率が80%にのぼるといいます。さらに両親のどちらか都合のいいほうが休める「親休業」というシステムも活用され、日本よりも父親が育児に参加しやすい体制になっているようです。
女性のほとんどがフルタイムで働いているというフィンランドですが、2015 年日本の合計特殊出生率1.42人に比べ、フィンランドでは約1.75人の水準を保っているというのも、これらのような社会全体で見守ってくれる支援策のおかげともいえるかもしれません。

日本発の「ベイビーボックス」プレゼントの千葉県浦安市

日本でもいち早くネウボラのような支援を取り入れたのが千葉県浦安市。常に子育てケアマネージャーや保健師がいる「こんにちはあかちゃんルーム」を開設し、妊娠時、赤ちゃんの誕生前後、1歳のお誕生日前後に、「子育てケアプラン」なるものを作成。自分に合った妊娠期の過ごし方や子育ての目標などを考えたり、自治体から受けられるサポートなどについて話を聞いたりというプログラムです。「子育てケアプラン」を作成した家庭には、マザーズバックに肌着や靴下などが入った「こんにちはあかちゃんギフト」と、市内協賛店で利用できる金券「子育て支援チケット」のプレゼントが。これは日本発の「ベイビーボックス」と言えそうですね。出産時だけでなく、宿泊や日帰りによるお母さんの産後ケアも充実の内容です。

「かんがるープラン」作成でバックアップの東京都中野区

東京都中野区では、妊娠期からの保健師さんなどと相談しながら、一人ひとりに合った妊娠・出産による支援・サービスを提案してくれる「かんがる―プラン」を作成することができます。そしてこのプランを作成した妊婦さんに「妊娠・子育て応援ギフト券(こども商品券)」がプレゼントされます。写真館・おもちゃや・家事支援サービス・薬局など、育児に使えそうなお店が協賛のギフト券はお金のかかる子育て期にとてもありがたいですね。また、出産前のサポートとして、「助産師による妊婦さんのためのヨガ&ストレッチ」、先輩パパ・ママから出産、育児のお話が聞ける「プレパパ・ママ講座」などの開催も。先輩ママ・パパの体験談が聞けるのも貴重な機会ですし、赤ちゃんの参加もOKなので、赤ちゃんを抱っこしたり触ってみたりできるのも、子育てのイメージにつながりそうなありがたい企画ですね。

三重県名張市では、地域全体で見守る体制づくり

愛知県名張市では、既存の施設や機関に新たな機能を設け、地域全体で子育て世帯を温かく見守れるような体制が整っています。例えば、子どもから高齢者までの身近な相談窓口として市内の15地域にある「まちの保健室」の職員をチャイルドパートナーとし、気軽に立ち寄れるおなじみの場所で、妊娠期から出産・育児において相談したり、必要に応じて支援を受けたりすることが出来ます。さらに、保育所(園)での子育て相談では、保護者だけでなく未就園児も参加でき、いくつかの子育て支援センターでは、保育士などによる相談も受け付けてくれるというのは心強い取り組みです。

他にも、このような嬉しい取り組みを始めている自治体もどんどん増えています。
今後、日本でもこのようなバックアップ体制が整い、地域やたくさんの人に見守られながら、誰もが不安なく妊娠、出産し、安心して子育てできる社会になって欲しいですね。


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