「おかのり」ってどんな野菜なの?

「おかのり」ってどんな野菜なの?
投稿日: 2016年8月19日 更新日: 2017年3月6日
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最近、スーパーでも見かけるようになった「おかのり」という野菜を、みなさんは食べたことがありますか?「陸のり」とも書くおかのりは、葉を乾燥させてサッと火であぶると海苔のようになり、茹でてみじん切りにすると採れたての海苔のように粘り気が出ることから、この名前がついたそうです。こちらでは、おかのりとはどんな野菜で、どのような栄養素が含まれているのかをご紹介します。

おかのりはオクラの仲間

おかのりは、ヨーロッパ原産の一年草で、オクラと同じアオイ科の植物です。中国原産の「フユアオイ」の変種ともいわれており、江戸時代中期に日本へ伝わったと考えられています。春から夏にかけて旬を迎えますが、5月中旬から11月中旬まで長く収穫することができます。別名として「ノリナ」「ハタケナ」とも呼ばれています。

おかのりは、大変丈夫で栽培しやすく、全国各地で栽培が可能です。土を選ばず、虫もつきにくいため、無農薬栽培や家庭菜園で育てやすい品種ですが、放っておくと1~2mほどの高さまで育つので、若いうちに摘心して、柔らかくコンパクトに育つようにします。また、暑さに強い品種ではありますが、あまりに気温が高かったり、日差しがきつかったりする日が続くと、水分や肥料が不足して茎や葉が硬くなるので注意が必要です。

おかのりは夏に食べやすい

おかのりの葉は、カエデやモミジに似た切れ目と、大きめで厚みがあることが特徴です。10枚ほどの葉をまとめて株ごと抜き取るか、15cmほどの長さを摘み取って収穫します。日本食としては、天ぷらやおひたし、炒めものやお味噌汁などの料理にぴったり。また、オクラと同様に粘り気はあるものの、クセのない味なのでカレーなどの煮込み料理とも相性がよく、モロヘイヤに近い使い方ができます。

おかのりにはビタミン類、特にビタミンB1とカルシウムが豊富に含まれていて、鉄分も豊富に含まれるのだとか。茹でるとヌメリが出るので食べやすく、夏の食欲がないときでも食べやすいです。軽く茹でた後に粘りが出るまで叩き、かつお節や醤油、白ごまなどを加えて食べると美味しいでしょう。利尿作用があるので、デトックスや代謝を高めたいときに食べるのもおすすめです。

おかのりの英名はcurled mallowといいますが、お菓子のマシュマロ(marsh mallow)の語源は、おかのりの仲間のウスベニタチアオイ(marsh mallow)という植物を使用して作られたことに由来するそうです。そう考えると、おかのりもデザートにアレンジしてみても意外と美味しく食べられるかもしれませんね。

おかのりは、葉先が黄色くなったもおは鮮度が落ちているので、先まで緑色のみずみずしいものを選びましょう。茎や葉が柔らかめのものが、特に美味しく食べられます。クセのない味なので、茹でてヌメリが出たものを納豆に混ぜる、卵焼きに入れるなどメニューの幅が広いのも特徴です。新鮮なおかのりをスーパーで見つけて買うもよし、自宅で種から育てて収穫してみるのもよし。食べやすくビタミン豊富なおかのりを美味しく食べて、暑い夏を乗り切りましょう。


【栄養士ライター】スズキ
栄養士養成施設を卒業後、栄養士の資格を取得し食品会社に勤務。食品会社を退職後は、自宅で料理教室を開き栄養学上正しい料理を広めています。現在は料理教室の運営の傍らタウン誌などで記事を執筆するなど、フードライターとして執筆を中心とした活動も行っています。NO.085


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